2002 Fiscal Year Annual Research Report
資源生産性向上を目指したライフサイクル価値再考とリース型社会システムの設計・評価
Project/Area Number |
14780447
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
松本 亨 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (50274519)
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Keywords | シェアリング / リース / レンタル / ライフサイクル価値 / 資源生産性 |
Research Abstract |
本研究では、製品の維持・管理を集中的にコントロールし、個人消費者には製品でなく機能を提供するためのビジネスモデルと、その環境調和性・事業性を実現させる製品設計、社会システムのあり方を一体的に研究し、その普及を目指すものである。今年度は、既存の類似モデルを体系的に整理することを目指した。 既存の機能提供型ビジネスモデルおよびその類似モデルの調査を行った。その際、従来の典型的な製品売り切り型ではないライフサイクルパターンをとるビジネスモデルの事例を収集する方針をとった。調査の対象となるビジネスモデルは以下のような事業である。また必要に応じて、これらの支援事業(流通業、リサイクル業、メンテナンス業、金融業、保険業等)も調査対象に含めた。 ・リース/レンタル(中古品リース、マンションレンタカー等) ・機能提供型(Pay-per-wash, Pay-per-clean air等) ・シェアリング(カーシェアリング等) ・新リユース産業(メーカー保証の中古自動車、古本屋や中古PCのチェーン展開、中古品オークション等) ・メンテナンス、リビルド、アップグレード型(レンタルPC、通信販売等) 調査方法は文献調査とヒアリング調査によった。それにより、時御者向けが中心であるリース型事業の個人消費者向けメリットを考察した。それは大きく、(1)コストが安いこと、(2)リース利用が消費者に新たな価値を生むことの2点に集約される。 次に、リース型事業・社会システムの環境調和性について考察した。その結果、(1)最適なエネルギー消費効率をコントロールできる可能性、(2)リースアップ品のリユース、リサイクルの可能性、(3)維持管理体制の充実による長期使用の可能性、(4)これらにより新たな生産・廃棄を削減できる可能性、(5)生産者とのエコデザインのための連携の可能性、の5点にしぼって情報収集・評価を進めていけばいいことがわかった。
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Research Products
(1 results)