2003 Fiscal Year Annual Research Report
資源生産性向上を目指したライフサイクル価値再考とリース型社会システムの設計・評価
Project/Area Number |
14780447
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
松本 亨 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (50274519)
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Keywords | シェアリング / リース / レンタル / ライフサイクル価値 / 資源生産性 |
Research Abstract |
機能提供型及びサービス提供型ビジネスの類型化のための文献・ヒアリング調査を行った。類型化の視点としてはリース、レンタル等といった事業形態の他、3Rへの貢献度、製品ライフサイクル管理の強度から分類した。対象製品としては、主に消費者向けとして自動車、家電、PC、家屋、自転車、子供用品、その他生活用品全般を、事業者向けとしてOA機器、蛍光灯、カーペット、機械工具、医療機器、厨房機器、建設機械、発電機、農機具、トナーカートリッジ等を対象とした。3Rへの貢献度については、省資源化、長寿命化、製品リユース、部品リユース、原材料リサイクル、エネルギー回収にさらに分類して考察した。製品ライフサイクル管理に関しては、設計・製造時、販売時、使用時、回収時、再生時の各段階にさらに分けてその強度を考察した。 次に、消費者及び事業者に対して製品提供形態の相違と意識を分析するためのアンケート調査を実施した。具体的には、(1)製品特性と製品提供形態に対する意識の関係、(2)消費者の個人属性と意識の関係を分析した。具体的には、製品特性を分類軸とした製品のポジショニング分析と、製品提供形態に対する意識を分類軸とした消費者グループのポジショニング分析を行った。対象製品としては、消費者向け調査では、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、オーディオ機器、パソコン、自動車、自転車、食器棚、ベッド、ガスコンロ、給湯器を対象製品とし、約1,000件の回答を得た。その結果、製品の寿命、買い換え年数の他、機能性能や環境性能を重視するか否か、再使用品に抵抗があるか否かといった側面と、製品提供形態への受容性との間の関係性を導いた。消費者グループによるポジショニングでは、性別と年齢階層、環境意識によって大きな違いがあることも分析できた。さらに、カーシェアリングに関してより具体的な受容性調査も実施したが、調査対象者の半数以上に利用意向があること、さらにその6割が何らかの形で保有自動車を減らせると回答していること、反面、45%は利用意向がなく保有意識や安全・安心を求めていること等を明らかにした。 ビジネススタイルに相違によるライフサイクル環境負荷評価を分析するために、FRP使用製品(マネキン)の製品提供形態と部品リユース、リサイクル特性と、LCAを実施した。その結果、売り切りよりレンタルの方が優れていること等を明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大久保 伸, 松本 亨, 乙間末廣: "製品提供形態の相違に対する消費者の受容性とその要因に関する研究"土木学会西部支部研究発表会講演概要集. B-546-B-547 (2004)
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[Publications] 松本 亨, 林 幹洋, 山田芳幸, 水口正義, 山下 晋: "車両共同利用システム(カーシェアリング)の分類と社会的受容性に関する研究"日本環境共生学会第6回研究発表会大会記念発表論文集. 15-20 (2003)