2002 Fiscal Year Annual Research Report
コンビナトリアル的手法を用いた修飾デオキシリボザイムの創製
Project/Area Number |
14780456
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
桑原 正靖 群馬大学, 工学部, 助手 (40334130)
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Keywords | 核酸 / 有機化学 / バイオテクノロジー / 生体生命情報学 |
Research Abstract |
これまでの研究で古細菌由来の耐熱性DNAポリメラーゼ(KOD Dash)により、5位にアミノヘキシルカルバミルメチル基をもつ修飾デオキシウリジン三リン酸が基質として認識されることを明らかにした。本年度の研究において、核酸塩基が異なる修飾デオキシシチジン三リン酸(修飾dCTP)も合成した。これらの修飾ヌクレオシド三リン酸が耐熱性DNAポリメラーゼに基質として認識され、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によって対応する修飾DNAが生成することを明らかにした。興味深いことに、天然型のdCTPとTTPの代わりに修飾dCTPと修飾dUTPを用いてPCRを行った結果、両方の修飾ヌクレオチドが導入された修飾DNAの生成が確認された。これは二種類の異なる機能基をもつ修飾DMが酵素的に合成できることを示唆している。一方、修飾ヌクレオシド三リン酸を基質として認識する耐熱性DNAポリメラーゼの探索も行った。その結果、KOD Dashの他にVent(exo-)やPfuがチミジンの5位への修飾に寛容であることが新たに分かった。以上に述べたように、修飾DNAの酵素的合成に適用可能な修飾ヌクレオシド三リン酸のレパートリーを大幅に拡張することに成功した。また、アルドール縮合を触媒する修飾DNA触媒を創製するために、アルドール反応の基質であるアルデヒドとケトンをそれぞれ誘導体化した。調製した修飾DNAライブラリー中から、触媒活性の活性のあるものを試験管内選択法によって選び出す条件の最適化を行っている。
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