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2002 Fiscal Year Annual Research Report

大脳皮質ニューロン樹状突起へのRNA結合蛋白によるRNA輸送機構の解明

Research Project

Project/Area Number 14780497
Research InstitutionOsaka Bioscience Institute

Principal Investigator

藤井 律子  (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究員 (90342716)

KeywordsRNA結合蛋白 / 神経樹状突起 / RNA輸送
Research Abstract

神経系が精神機能のような高次脳機能を発現するためには神経分化後、外界刺激によりシナプスを形成し、さらに経験・学習に適応してシナプスの再構成を繰り返しながら独自の神経回路網を発達させなければならない。このようなシナプス可塑性を司るといわれる神経樹状突起部にはmRNAやポリリボソームが存在することから、細胞体で合成されたある種のmRNAは選択的に樹状突起の棘突起に輸送され、局所的に蛋白が合成されると考えられる。神経軸索における蛋白の極性輸送についてはすでに微小管モーター蛋白をはじめとして詳細な研究がなされている一方、シナプス可塑性の場である樹状突起部への選択的なRNA極性輸送については未知の点が多い。そこでわれわれは、大脳皮質ニューロンのシナプス可塑性の分子制御メカニズムを探る諸端として、神経細胞体から樹状突起へのRNA極性輸送を司る新規分子のクローニングを行い、その極性輸送のメカニズムを解明することにした。まず、マイクロアレイやマウス脳の発現ライブラリーを作製し、大脳新皮質に高発現しているRNA結合蛋白をクローニングした。このRNA結合蛋白の神経細胞内動態をマウス海馬および大脳皮質の神経初代培養細胞系を用いて解析したところ、細胞体を出たのち、微小管とアクチン系の両細胞骨格系により樹状突起へ特異的に輸送されていることが明らかとなった。さらに、シナプスの形態変化において重要な役割を果たしているアクチンおよびアクチン細胞骨格依存性モーター蛋白との局所相互作用や、実際にこのRNA結合蛋白によって神経樹状突起の棘突起へ輸送されているmRNAの解析をおこなっている。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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