2003 Fiscal Year Annual Research Report
両生類胚内臓の左右非対称性の初期決定に関与する遺伝子のクローニングと機能解析
Project/Area Number |
14780562
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
豊泉 龍児 神奈川大学, 理学部, 助手 (70231454)
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Keywords | nodal / Xnr-1 / 側板中胚葉 / 左右非対称 / furin / proprotein convertase / RXXR / Oryzias latipes |
Research Abstract |
両生類においてはXnr-1〜6の六つのnodal遺伝子が知られているが、その中でXnr-1のみが左側板中胚葉に発現し、左右性決定に関与するとされている。本研究は、Xnr-1の発現調節機構の解析を通じて、両生類初期胚の左右性決定機構を明らかにすることを目的としている。今年度は、Xnr-1シグナルの活性化機構を中心に解析を行った。NodalをはじめとするTGF-β superfamilyのリガンドは、前駆体蛋白質として分泌され、その-RXXR-モチーフ部位が、Furinなどのエンドペプチダーゼによる限定分解をうけて、活性型に変換する。Furinの仲間(Subtilisin-like proprotein convertase)の阻害剤として働く、RXXRモチーフアナログであるヘキサアルギニン(Hexa-(D)RRRRRR-NH2)やDecanoyl-RVKR-chloromethylketoneの二つのペプチド性阻害剤をツメガエル初期-中期神経胚の側板に注射したところ、左側板に注射した場合にも、右側板に注射した場合にも、5割を超える注射胚に心臓逆位/内臓逆位が生じた。どちらの阻害ペプチド投与の場合にも、注射胚の形は左右性を除いては正常であり、生存率も高かった。従って、Furinの仲間の酵素が左側板ならびに右側板で働くことが、神経胚の左側板特異的なXenopus nodal related-1の発現、ひいては正常な左右性の決定に必要であることとが示唆された。 ツメガエル胚新規nodal遺伝子のクロー.ニングをdegenerate PCR法によって試みたが既知の遺伝子しか増幅できなかった。しかしながら、用いたprimerを硬骨魚類メダカ胚に適用し、nodal相同遺伝子を二つクローニングし、これらをOnr-1,0nr-2と名付けた。
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[Publications] 茂木和枝, 安積良隆, 竹内重夫, 豊泉龍児: "無尾両生類nodal遺伝子の左右非対称な発現の調節機構の解析ならびに有尾両生類nodal遺伝子のクローニング"神奈川大学総合理学研究所「年報2002」原報(ISSN 1342-0917). 11-36 (2003)
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[Publications] 豊泉龍児, 茂木-豊泉和枝, 溝口元, 日野晶也, 竹内重夫: "後口動物胚における原腸形成のメカニズムの研究"神奈川大学総合理学研究所「年報2002」所内共同研究報告. 85-87 (2003)