2003 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類におけるRNAiの確立とRNAiを用いた受精機能の解析
Project/Area Number |
14780625
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蓮輪 英毅 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 助手 (50343249)
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Keywords | RNAi / siRNA / トランスジェニックマウス / EGFP / polIII |
Research Abstract |
哺乳類において、長いdsRNAを用いたRNAiは毒性があることや効果の持続性がないことなどから、毒性のないsiRNAを用いRNAiを持続的に作用させる実験系を立ち上げた。RNAポリメラーゼIIIプロモーターでsiRNAを発現することができるベクターシステムを構築し、先ずはRNAiの効果をin vitroで検討した。EGFPを標的としたRNAiベクターを作製し、EGFPが安定に発現したES細胞に導入してみたところ、十分なRNAi効果が観察され、EGFPの発現が抑制された。さらなる応用として、RNAiベクターを用いトランスジェニックマウスを作製し、"green mouse"におけるEGFPの発現を抑制させることに成功している。この遺伝子発現抑制効果は、初期胚、新生仔、成熟したマウスにおいて、ほぼすべての組織で観察された。しかしながら、このRNAi法はまだ完成されたとはいえず、一部のRNAiトランスジェニックマウスにおいてRNAi効果がマウスの成長と共に無くなったり、標的とする遺伝子のどの配列でRNAiを行なうか、というように克服しなければならない点もある。これらの点を克服するために、安定して遺伝子発現が抑制できる新しいベクターの開発が必要だと考えており、その第一歩として、新しいプロモーターの探索を行ない、すでにリボザイムの発現系で用いられたtRNAの内部プロモーターを用いることで、RNAi法の効率化が図れることを見いだした。また、ベクターに導入する配列を一部改変することで、ベクターを安定化することに成功した。このベクターを用い、卵子で発現している遺伝子に関してRNAiを行ない解析中である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hasuwa H, Kaseda K, Einarsdottir T, Okabe M.: "Small interfering RNA and gene silencing in transgenic mice and rats"FEBS Letters. 532・1-2. 227-230 (2002)
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[Publications] 蓮輪英毅, 岡部勝: "マウス個体におけるRNAi"遺伝子医学. 7・3. 355-365 (2003)
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[Publications] 蓮輪英毅, 岡部勝: "RNAiノックダウンマウスの作製"メディカルサイエンスダイジェスト. 29・11. 440-443 (2003)
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[Publications] 蓮輪英毅, 岡部勝: "RNAiを用いた個体レベルの遺伝子ノックダウン"医学のあゆみ. 208・8. 664-668 (2004)
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[Publications] 蓮輪英毅, 岡部勝: "RNAi実験プロトコール"羊土社. 20 (2003)
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[Publications] Hasuwa H, Okabe M: "RNAi living mice : Methods in Molecular Biology on "Catalytic Nucleic Acid Protocols",Siound, M.(Ed.)"CRC press. 10 (2004)
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[Publications] Hasuwa H, Okabe M: "RNAi in transgenic animal models : Gene silencing by RNA Interference : Technology and Applications, Sohail M(Ed)"Humana press. 10 (2004)