2014 Fiscal Year Annual Research Report
グラフの最小固有値とユークリッド空間内の等角直線族
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14F03903
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宗政 昭弘 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50219862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GREAVES Gary 東北大学, 情報科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | グラフ / 固有値 / 等角直線族 / 実対称行列 / 三重対角行列 |
Outline of Annual Research Achievements |
距離正則グラフなど、強い正則性を持ったグラフの分類は、1980年代に分類問題が提唱されて以来活発に研究されてきた。今年度は、代数的なアプローチにより、異なる固有値の数に制限をつけたグラフの分類問題に取り組んだ。特に、強正則グラフの一般化である、異なる固有値が3個しかないグラフの分類問題において、ある程度の成果が出た。また、等角直線族についてはこれまで得られた成果を見直し、論文の修正作業を行った。さらに、すべての総実代数的整数が木の固有値として現れるという事実の簡明な証明が最近発表されたことに刺激を受け、この証明の簡略化と結論を強めることを目指して研究を始めた。この方法は11月に中国、1月に北九州で開催された学会において話題提供を行い、専門家の助言を受けた。また8月には韓国で開催された国際数学者会議に出席し、最先端の研究成果を超一流の研究者から情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかの研究課題に分けて研究を進めており、問題の難易度によってまだ初期段階のものからすでに成果がまとまっているものまである。研究が進むにつれて新たな課題が発生し、深い研究課題についてはまだ全体像が見えていないものもある。
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Strategy for Future Research Activity |
実験的に総実代数的整数を調べていき、三重対角行列の固有値になるか、なるとしたらそのような三重対角行列をどのように見つけるかを中心に研究を進める。また、ラマヌジャングラフの構成問題についても昨年8月には韓国で開催された国際数学者会議で刺激を受け、本研究課題の技術を使って改良の余地があると判断し研究を進めることとした。
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