2014 Fiscal Year Annual Research Report
エチオピア農業の未来可能性ー在来作物テフとエンセーテの農生態・栄養・社会文化研究
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14F04010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
重田 眞義 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (80215962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BEDADA Tadessa 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | エチオピア / 持続的農業生産 / テフ / エンセーテ / 栄養分析 / 品種間差異 / 食事調査 / 農民組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
計画の初年度では、まず4月に代表者と分担者が京都で開催されるエチオピア研究会において本研究計画の概要の報告をおこない、京都大学に在籍するエチオピア研究者からのコメントをもらった。 分担者が4月中旬から35日間エチオピアに渡航して、エチオピア農業研究所、農業省普及事業部門、JICA-FRGプログラムとの研究打ち合わせをおこない、資料のサンプリングと現地での調製方法、農業省普及事業部の協力を得ておこなうモデル農村における食事調査と社会文化的調査、資料持ち出し許可取得のための準備をおこなった。 テフおよびエンセーテの市販材料(許可不要)をサンプルとして京都に持ち帰り、栄養分析のための予備実験を実験室においておこなった。その成果の一部は、在来知研究会において口頭発表した。 12月には32日間、分担者が再度渡航して、南部諸民族州における広域調査を実施した。アルバミンチ大学を訪問して地元住民との協働によって実施されているエンセーテ・パークと命名されたモデル農村事業の現状を調査した。 京都においては、エチオピア研究会および在来知研究会において進捗状況を報告しながら、栄養学的な分析を実施し、あわせてデータの整理分析をもとに論文の執筆をおこなった。その成果をGlobal Food Security学会において報告するために要旨を提出した。また、国際エチオピア学会(ワルシャワ)での口頭発表の申請をおこない受理された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エチオピアへの研究調査のための渡航を2回おこない、現地調査とエンセーテ(根裁類)およびテフ(穀類)の資料収集を効率的におこなった。また、資料の生成と栄養分析も順調に実施して、研究会での発表を2回おこなった。テフの利用と栄養分析結果にもとづく投稿論文1本もほぼ完成して投稿の準備を年度内にすませんた。2つの国際学会での発表がアクセプトされており、当初の予定にそって研究がすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
エンセーテの栄養成分に関する品種間差異について2本目の論文の作成にとりかっかており、年度内に投稿を済ませる予定である。ポーランド、USA,およびエチオピアで開催される国際学会とシンポジウムに参加して発表を予定している。終了後にむけて、テフ及びエンセーテの澱粉を活用したあらたな食品開発につながる研究計画を立案する予定にしている。
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Research Products
(7 results)