2014 Fiscal Year Annual Research Report
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14F04020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮岡 礼子 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70108182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAN Wenjiao 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 等径超曲面 / 第1固有値 / 焦部分多様体 / アインシュタイン多様体 / モーメント写像 / ラグランジュ部分多様体 / 安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1..S.T.Yauの予想の解決の拡張:「球面のコンパクト極小超曲面の第一固有値はその次元に等しい」は最終的にYan氏の貢献によりすべての等径超曲面について肯定的に解決された(Tang-Yan, JDG 2013). これをより一般の極小超曲面に対して拡張するため,デュパン超曲面を考察している. 2.モーメント写像による表現の拡張:球面内の等径超曲面は,異なる主曲率の個数gが4のとき,運動量写像のノルムの二乗の等位面として記述される(宮岡, Math. Ann. 2013). g=1,2,3,6に対しても運動量写像を用いての記述を行なうことを目指し,さらに複素射影空間などの対称空間の等径超曲面についても同じ問題に取り組んでいる. 3. 等径超曲面の焦部分多様体の更なる研究:焦部分多様体にはアインシュタイン多様体との類似性があり,リッチ曲率を調べることにより,GrayのA多様体,B多様体の具体例が現れる.この観点から焦部分多様体の研究をより深めている. さらに新たな取り組みとして, 4.シンプレクティック幾何,特にラグランジュ部分多様体の研究のため,体積安定性,平均曲率流による変形,ガウス像の交叉理論などの探求の準備を行い,超曲面で成り立つ事実を余次元の高い場合に拡張しつつある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この半年間,Yan氏は乳児を抱えながら,日本語の習得に時間を費やす中でも,国際研究集会で2回,学会の特別講演で1回の成果発表をして,質疑応答を経て今後の研究への指針を得ており,今後の研究の加速が期待される.研究テーマも広がりつつあり,順調な研究の進展が見込まれる..
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Strategy for Future Research Activity |
レギュラーにセミナーを行い,論文執筆に向けて共同研究を進めている.博士院生も交え,極小部分多様体の安定性や,平均曲率流への新しい取り組みも既に始めている.具体的課題は 1.非コンパクト完備安定極小ラグランジュ部分多様体の体積安定性の研究に宮岡とともに取り組み始めた. 2.余次元の高い部分多様体の平均曲率流の研究,特にラグランジュ部分多様体に対する平均曲率流,及びリッチ流とのcoupled flowと呼ばれる新しい幾何学流の研究に,宮岡,博士院生の國川,修士院生の浦川とともに取り組みを始めた. これらの研究においてはYan氏によるラプラシアンの固有値の計算が活かせるので,この方針で研究を進めている.
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Research Products
(4 results)