2015 Fiscal Year Annual Research Report
固液界面における自己集合を利用するグラフェンの高秩序化学修飾
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14F04030
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸部 義人 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60127264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LINDNER BENJAMIN 大阪大学, 基礎工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | グラファイト / グラフェン / 周期的化学修飾 / 自己集合単分子膜 / ラマンママッピング / STM |
Outline of Annual Research Achievements |
グラファイトやグラフェンという原子レベルで平坦な炭素物質表面を、表面上で形成される分子自己集合体を利用することにより規則的に修飾し、センサーや高度に制御された触媒などの機能性物質の開発に結びつけることを目的として研究を行った。具体的には、以下の課題について研究した。 (1)前年度に引き続きナイトレンを用いたグラファイトの修飾を検討したが、明確な結論が得られなかったため、ジアゾニウム塩の電気化学的還元により発生させたフェニルラジカルによるグラファイトの修飾を行った。電気化学的修飾法は共同研究先であるベルギーのルーバン大学に博士研究員が滞在することにより、その技術を修得した。その結果、フェニル基の置換基の電子的性質の違いにより修飾率が大きく異なることを見出した。置換基によるラジカルのSOMOレベルと反応性の間には一定の関係が存在するため、グラファイトのフェルミレベルとラジカルのSOMOレベルの差が反応性の違いの原因であると考えられる。次に多孔性単分子膜を用いた位置選択的修飾についても検討し、それが可能であることをSTM観測に基づき明らかにしたが、現時点では再現性の問題を残している。 (2)位置選択的官能化に関連して、ヒドロキシ基を導入した多孔性単分子膜の形成について検討したところ、条件によっては二層膜が形成されることをSTM観測に基づき明らかにした。ヒドロキシ基間の水素結合が駆動力となっていると考えられるが、固体表面上での二層膜の形成は例が少なく、画期的な発見といえる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)