2015 Fiscal Year Annual Research Report
X線ホログラフィ映像法を用いた媒質内屈折率分布の3次元測定
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14F04360
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
日比野 謙一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 工学計測標準研究部門, 主任研究員 (60357845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NISKANEN ILPO 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 工学計測標準研究部門, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | Xray hologram / Gabor hologram / Phase contrast image / Phase measurement / Interference / Polarization of wood |
Outline of Annual Research Achievements |
マイクロビーズ試料にX線発散球面波を照射して透過光の干渉縞強度を記録したインライン型ホログラムを用いて、(計算機内で仮想的に)平面波照射を行い試料像を再生した。その結果、-1次回折光雑音を低減した位相コントラスト像を得た。この新しいディジタルホログラム法を2015年9月にフィンランド国で開催された光工学に関する国際シンポジウムで発表した。同成果は、現在論文投稿中である。 フッ化カルシウムは、可視から紫外域波長域の光学材料であり、その屈折率は良く測定されている。しかしながら、粒子サイズが1ミクロン以下のナノ粒子になると、散乱光強度がバルクの値から計算される値よりも変化して、有効な屈折率が大きく変わることが、理論的に予測されている。我々は、X線ホログラフィーの試料作りの工程として、分担研究者の出身母体であるフィンランド国Oulu大学のグループと協力して、ナノ粒子の製作を行い、屈折率を精密に調整した油中に懸濁したナノ粒子の可視散乱光強度測定を行い、その有効屈折率と粒径の測定を行った。その結果、後方散乱で顕著な変化が見られ、その結果を化学系の学術雑誌に投稿した。 生体粒子・組織による光散乱では、強度の他に偏光の変化が重要である。散乱光の偏光が変化すると、照射光との干渉が必ずしも起こらなくなり、見かけ上、ホログラム干渉縞のコントラストが低下する。HeNeレーザーを用いた可視光波長でのホログラム実験で、木材の表面細胞の後方反射光を調べたところ、偏光の回転等が見られた。木材は、建材等で利用する前に耐候性や病虫害耐性向上させるため、一般に10分~20分間の熱処理を行うが、過度の処理は細胞が炭化して逆に性能が低下する。木材の水分量はまちまちなため、熱処理量の大きさと散乱光偏光の変化に相関が無いか、宇都宮大学と協力して検討を行った。その結果、相関を発見し、論文投稿中である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)