2014 Fiscal Year Annual Research Report
プロセス・トモグラフィ法による微小流路内微粒子3D濃度分布計測と流動特性の解明
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14F04363
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
武居 昌宏 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90277385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAO Jiafeng 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | マイクロ流路 / 電極 / 3D計測 / 体積濃度 / 細胞生死状態 / 誘電特性 / シリンジポンプ / 細胞膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度に実施した研究ではマイクロ流路幅が800μmで、流路内に16個の電極を積層した計測断面を5つ持つ流路を用いて計測することにより、3D的に細胞濃度と細胞生死状態の計測を行った。具体的内容は以下の通りである。 (1)細胞モデルとしてイースト菌を用い、充填状態での体積濃度Vや状態変化時の誘電特性を計測し、考察を行った。実験に用いた流路断面はダイヤモンド型であり、16個のPt電極を3次元的に配置した計測断面を5つ持ち、 3つの流入口と流出口を持つ。流入口A・BにそれぞれシリンジポンプA・Bを繋いだ。測定にはマイクロ流路にある5つの計測断面のうち中心にあるものを用い、いろんな電極を組み合わせ、イースト菌の体積濃度や状態変化時の誘電特性を分かった。(2)流動純水中の誘電特性を計測し、イースト菌の3D検出が可能であるか検討した。両シリンジポンプからマイクロ流路内に充填した後にマイクロ流路内には純水が流れているが、時間経過に伴いイースト菌が流入し、イースト菌の増加によりイースト菌膜のキャパシタンス成分が増加し、誘電率を計測した。1断面の計測は2Dで確認できた。また、5断面を利用して、3Dの計測ができた。(3)マイクロチャンネルを使用し、誘電泳動力によって電気特性が異なる細胞を分離させるシミュレーションを行った。それにより、複素誘電率が異なるイースト菌の生細胞と死細胞とでは誘電泳動力の正負が逆転するため、異なる方向に移動することがわかり、マイクロチャンネル内で電気特性が異なる特異細胞の分離が可能であることが示唆された。 意義:細胞モデルとしてイースト菌を用いて、マイクロ流路で3D細胞計測方法の掌握。 重要性:マイクロ流路で3D細胞計測結果を用いて、誘電泳動力を利用して、3D細胞分離ができること。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
マイクロ流路内1断面を利用して、2D計測ができた、また、5断面を利用して、3Dの計測ができた。誘電泳動力によって電気特性が異なる細胞を分離させるシミュレーションを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は (1)細胞のマニピュレーションにおいて、マイクロ流路内で電気力による培養細胞(SWISS3T3)の動きを確認して、流路内で作用している力を明確に解析し、複数種の細胞をそれぞれ自在にマニピュレーションすることを目指す。 (2)北大の水谷先生と連携して、GFP-ヒストンを発現したMRC-5細胞の計測と分離を行う。
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