2014 Fiscal Year Annual Research Report
膵臓がん幹細胞の分化促進化合物を用いた革新的治療技術開発
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14F04407
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
栗崎 晃 独立行政法人産業技術総合研究所, 幹細胞工学研究センター, 研究チーム長 (60346616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHOU Rui 独立行政法人産業技術総合研究所, 幹細胞工学研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | がん / 抗がん剤 / 膵臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は外国人特別研究員が来日後、結局12月から本格的に研究を開始することになったため、計画書に記載した目的解決のための大きな進展にはまだ至っていない。しかしながら、ヒトすい臓がん細胞株を用いていくつかのがん幹細胞マーカーの発現を指標にin vitroでその有効性を確認するとともに、マイクロアレイ解析を行い、薬剤投与後発現変動する遺伝子群について検討を開始している。特にマイクロアレイ解析については、発現変動する遺伝子が多種に及ぶことから、Gene Ontology解析によりカテゴリー分類し、いくつかの候補をノックダウンすることでメカニズムに対する情報を得るための実験を進めているが、まだ、がん幹細胞に作用を及ぼす主要な経路についての知見は得られてはいない。一方、in vivo前倒しで実験開始しており、単剤投与して腫瘍の大きさを計測することでその有効性を検証中である。また、薬剤投与後に腫瘍を回収し、その一部をバラバラにして各種がん幹細胞マーカーの発現をフローサイトメトリーで解析するとともに、定量的RT-PCRによる遺伝子発現解析や免疫組織化学的解析によっても解析し、がん幹細胞マーカーの発現が抑制されるかどうかについて検証を進めている。また、単剤のみならず、既存抗がん剤との併用効果についても検討する必要があるため、その予備実験をいくつかdoseを振りつつ条件検討を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記で述べたように、初年度は外国人特別研究員が来日後、結局12月から本格的に研究を開始することになったため大きな進展に至っていないが、平成27年度でこれまでの準備が功を奏して結果に結びつくと期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、in vivoのデータを取得する共に、本薬剤のメカニズムに関しても解析を進める。特に、マイクロアレイ解析については専門家の助けを得るため、共同研究ベースでメカニズムの解析研究を開始している。
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