2014 Fiscal Year Annual Research Report
新たな血管障害バイオマーカーの基礎的研究ならびに創薬を含めた臨床応用に関して
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14F04418
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
葛谷 雅文 名古屋大学, 未来社会創造機構, 教授 (10283441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HU Lina 名古屋大学, 医学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 血管障害 / 血管リモデリング / 再狭窄 / カテプシンK / マトリックス蛋白 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、カテプシンKの血管リモデリング及び障害による血管再狭窄への関与に関する機構を解明することである。本研究では、本研究目的を達成するために、野生型とカテプシンK遺伝子欠損マウスに2種類の血管障害モデル(LigationおよびLigation+Cuff)を作成し、両群で以下の比較検討を行った。その結果、CatK-/-では2種類の血管障害による内膜肥厚が有意かつ顕著に抑制された。血管障害によりCatKの発現が増える一方、その内在性阻害物質であるシスタチンCの発現に変化は認められなかった。血管障害による血管組織内のToll-like receptor (TLR)-2, TLR-4, , chemokine (C-C motif) ligand12 (CCL12)とMonocyte chemoattractant protein-1(MCP-1)の遺伝子発現は、CatK-/-において著しく低下した。しかし、CXC chemokine receptor-4 (CXCR4)の変化は、両群間で認められなかった。さらに、CatK-/-群ではMΦの血管壁内への浸潤や血管壁のMMP-2とMMP-9の発現・活性が顕著に低下した。血管障害による栄養血管形成、血管リモデリング及び新生内膜形成は、CatK-/-マウスならびに非選択的カテプシン阻害薬の投与によって顕著に抑制されたことより、CatKが障害後の血管リモデリングに重要な役割を果たしていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画とおりに実験を行い、結果がえられた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の変更は考えていないです。 本研究課題の今後の進行方策は、まず、ex vivo/in vivo実験で血管平滑筋細胞のmigration、増殖やアポトーシスにおけるカテプシンKの役割を明らかにする。さらに、我々が予備実験で見出した血管SMC由来新規増殖因子(GFx)の1)分泌細胞の同定、生理活性、代謝及び調節因子; 2)細胞増殖におけるGFxの役割及びその機序を解明する予定である。
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[Journal Article] Cathepsin S Activity Controls Ischemia-Induced Neovascularization in Mice2015
Author(s)
Li X, Cheng XW, Hu L, Wu HX, Hao CH, Shi GP, Jiang H, Zhu E, Inoue A, Huang Z, Sasaki T, Takeshita K, Okumura K, Murohara T, Kuzuya M
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Journal Title
International Journal of Cardiology
Volume: 183
Pages: 198-208
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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