2015 Fiscal Year Annual Research Report
PTSD患者の震災ストレス反応、生活習慣と脳形態、認知力との相関
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14F04727
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
瀧 靖之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10375115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LANDRE LIONEL 東北大学, 加齢医学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | PTSD / MRI / 脳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、東日本大震災の被災地における震災ストレスが、脳や認知機能に与える影響に関して、主に性差、年齢が与える要因を解明することである。 震災被害が大きい場合、心的外傷ストレスが大きく、認知力や脳機能に影響を与えるとの仮説を立て、震災被害の重度を津波被害のあった沿岸部とそれ以外の地理的な条件で2群に分け、震災イベント特異的な心的外傷ストレス、全般的な日常生活のストレス、脳形態の比較検討を行った。 前年度に東北メディカル・メガバンク機構で収集されたMRI脳画像、認知力評価、心理尺度をデータベース内に格納するための基盤整備を行い、更に脳画像データの前処理の方略も確立したので、これまで収集した2000例に対して解析を行った。内陸部に比べて沿岸部で、心的外傷ストレスのスコアが大きく、全般的な日常生活のストレスも大きいことがわかった。心的外傷ストレスで影響を受けやすい海馬の体積が沿岸部の住民で低下傾向にあることを見出した。 これらの結果を現在、論文にて執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年半で2000例のデータ収集を行ない、予備解析で結果の傾向を把握した。おおむね良好である
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Strategy for Future Research Activity |
今後、論文で成果発表が出来るように、統計的な検討および詳細な解析を進める。
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