2016 Fiscal Year Annual Research Report
対相関を取り込んだ多体ダイナミックスと2核子放出崩壊現象への応用
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14F04769
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
萩野 浩一 東北大学, 理学研究科, 准教授 (20335293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SCAMPS GUILLAUME 東北大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 対相関 / 時間依存アプローチ / 核子移行反応 / 対称性とゲージ角 / 核融合反応 / 励起エネルギー / 量子数射影法 |
Outline of Annual Research Achievements |
時間に依存する平均場理論による重イオン多核子移行反応の記述を、入射核と標的核の両方が超流動状態となっている場合に拡張した。このような系では入射核と標的核の両方が粒子数保存を破るが、そのような場合でも移行確率を求めることができる量子数射影法を新たに開発した。この方法は原子核におけるジョセフソン効果および重イオン反応における障壁分布に対する新しい知見をもたらすものである。この方法を簡単な模型に適用し、方法の妥当性を確認した。この研究成果に関する投稿論文を現在準備中である。
また、核子移行反応と重イオン核融合反応を同時に記述する現象論的模型を構築した。これまでの模型では、これらの反応過程の断面積の実験データを同時に再現することができなかった。本研究で、核子移行後の原子核の集団励起状態の変化を考慮することによって、40Ca+96Zr 系及び40Ca+64Ni 系に対する核子移行反応と核融合反応の実験データを同時に再現することに成功した。
さらに、フランスの国立加速器研究施設(GANIL)の実験グループと共同研究を行い、各移行チャンネルに対して重心系のエネルギーの関数としてフラグメントの励起エネルギーを決定する方法を開発した。この方法では、時間に依存する平均場理論を用いて核子移行の確率及び平均的な励起エネルギーを求める。この方法を 12C+238U 反応に適用し、最近GANIL で測定された実験データの解析を行った。核融合反応との競合をきちんと考慮すると、この方法で計算された励起エネルギーが実験データをよく再現することを明らかにした。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)