2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14F04999
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 進 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10208358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIANG Yong 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | フォトニック結晶 / 半導体レーザ / 結合波理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、フォトニック結晶レーザの高出力化に向けて、これまで構築してきた3次元結合波理論の更なる高度化を図り、高出力化動作に適したフォトニック結晶レーザ構造の設計を行った。フォトニック結晶レーザは2次元周期構造であるフォトニック結晶を共振器として利用しているため、フォトニック結晶の孔形状、深さや周期数などのパラメータが、光取り出し効率や出力パワーを決定する。本研究開始段階において、研究代表者は、フォトニック結晶孔の垂直方向の設計自由度に着目した研究を進め、孔の側壁に非対称性を導入することで、光取り出し効率が従来の垂直側壁の場合の約10倍増大し、高出力動作に適応できる重要な設計指針を見出した。この設計に基づいて作製した試料では、理論通りの安定した単一発振モードが得られ、室温連続条件にて光出力0.5Wまで、ビーム品質M2~1をもち、さらに光出力1.5Wまで、ビーム拡がり角が3°以下という優れた特性を実現していた。 本年度は、高出力時のモード不安定化の要因について分析した結果、面内の光回折効果が強すぎるために、基本モードと高次モードの閾値利得差が小さくなり、単一モード安定性を低下させることを明らかにした。さらに、面内の光フィードバック効果を抑制する構造として、新たに二重格子点構造を提案し、モード安定性を従来の構造よりも10倍以上向上させられることを見出した。すでに、具体的なデバイス構造の解析を発展させ、5W以上まで単一モードを維持する高出力デバイスの設計に成功した。また、設計した二重格子点構造について、初期的な実験結果との比較を行い、理論と対応する発振モードの変化や面内回折の抑制効果を確認した。これら理論解析及び関連の成果は、科学雑誌Nature Photonics, Physics Review Letters, Optics Lettersなどにおいて発表した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)