2006 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション時代におけるガバナンスの変容に関する比較研究
Project/Area Number |
14GS0103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 二郎 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (70143352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 研一 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (90009853)
宮脇 淳 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (50281770)
宮本 太郎 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (00229890)
遠藤 乾 北海道大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (00281775)
新川 敏光 京都大学, 大学院法学研究科, 教授 (30216212)
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Keywords | グローバリゼーション / 民主主義 / 福祉国家 / 公共政策 |
Research Abstract |
本年度は全体の研究プロジェクトの最終年度に当たり、研究成果のとりまとめと様々な業績の公表に重点を置いた。 まず、福祉国家ガバナンスに関しては、2006年7月に福岡で開催された世界政治学会においてベーシック・インカムに関する分科会を主催し、ヨーロッパの研究者を招いて日欧におけるこの制度構想の意義と有効性に関する報告、討論を行った。また、研究代表者(山口)が2007年度日本政治学会年報(I)の編集責任者に当たり、これまでの本プロジェクトの研究をふまえ、研究分担者を中心としたチームにより「平等と政治」という特集の年報を刊行した。これにより、福祉国家の揺らぎと再生の可能性に関して、政治思想、比較政治、実証分析、行政学などの多方面からのアプローチによる考察が実現した。 ローカルガバナンスに関しては、従来の地方行政・地方政治に関する実証的な研究と、地方分権の制度構築に関する考察を総合し、財政面での地方分権と財政軒健全化、道州制など現実的な制度提言を行った。 グローバルガバナンスに関しては、国際標準をめぐる政治過程をテーマに、世界政治学会において分科会を主催した。このテーマに関する日本の代表的研究という位置づけを得た。また、12月には国連による国際的ガバナンスに関する国際会議を開催し、英文の論文集を刊行した。 環境ガバナンスについては、廃棄物行政に関するモノグラフを蓄積した。また、大規模公共事業と住民参加に関する事例研究を蓄積した。 さらに、全体を包括するガバナンス理論の構築に関しても、ヨーロッパにおける新自由主義批判に関する先端的研究の翻訳や従来の研究ネットワークを通した対話によって議論を深めた。これらの成果は「ガバナンス叢書」として刊行される予定である。
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Research Products
(43 results)