2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14GS0109
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樋口 範雄 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30009857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 眞 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (50009809)
佐伯 仁志 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (10134438)
両角 吉晃 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (50239711)
中山 信弘 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40009816)
白石 忠志 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30196604)
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Keywords | 生命倫理(バイオエシックス) / 生命工学(バイオテクノロジー) / 医療倫理 / 医療事故 / 生殖技術 / インフォームド・コンセント / 遺伝子研究 / 専門家責任 |
Research Abstract |
研究実績の概要 文部科学省学術創成研究プロジェクト「生命工学・生命倫理と法政策」は5力年計画の第3年度を迎え、次のような多彩な活動を展開した。 (1)「生命倫理ケース・スタディ」と題して、医師と法律家が多様な医療倫理問題を議論するディスカッションをジュリストに連載中だったが、これを完結させ、さらに2004年12月に『ケース・スタディ生命倫理と法』として刊行した。 (2)生命工学研究グループにより開始した裁判官や弁護士、特許庁担当者を交えた研究会を4回。ジュリストでの連載開始につなげた。 (3)7月に「医療倫理規定の現代的意義」「医療情報の保護と利用」という2日間連続シンポジウムを開催した。パネリストには、アメリカの研究者、医療機関の実務家、日本の厚生労働省の担当者、日本医師会参与、医療問題に詳しい弁護士など多様なメンバーを招き、現在、わが国で注目を集めている2つの論点につき、多角的な視点からの議論を行った。 (4)12月には、「法曹倫理と生命倫理」と題するシンポジウムを行い、法律家と医師という2種類の専門家における倫理のあり方の異同を検討した。ここでもアメリカを代表する論者を招き日米の比較も行った。 (5)2005年1月には、代理母出生子をめぐる渉外的法律関係につきワークショップを開催した。 (6)同じく2月にはオーストラリアのメルボルン大学ロー・スクールにおいて、初めて海外でのワークショップを開催した。日米豪の専門家が一堂に会して、生命倫理をめぐるそれぞれの国の状況を報告した。 (7)日本国内における医療系学会において、メンバーが医療と法の交錯に関する報告を数回行った。 (8)生命倫理セミナーを新たに開始し、遺伝子の専門家などを招いて勉強会を3回開催した。 プロジェクトの中間審査が行われ、幸いにも高い評価を得たが、アジアの専門家との交流を深めるなど、注文のついた点に留意しながら、さらに実際の政策立案に携わる部門との連携・交流を深めるよう心がけたい。 第4年度は、引き続き書物の形でこれまでの成果を公表する作業を進める他、生命工学部門の研究会のさらなる充実や、アジアの専門家との交流などに、さらに活動の場を拡げる企画を考えている。
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Research Products
(7 results)