2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14GS0322
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岩井 一宏 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60252459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 啓 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10159189)
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Keywords | 蛋白質 / 生体分子 / ストレス / 脳神経疾患 / 癌 |
Research Abstract |
ユビキチン修飾系は、E1(活性化酵素)/E2(結合酵素)/E3(ユビキチンリガーゼ)の3種の酵素群の働きによって標的蛋白質にユビキチンを結合させ、その機能を制御するシステムである。ユビキチン系の重要性はその選択的な基質識別能力によるものであり、E3:ユビキチンリガーゼが選択的な基質識別の中核を担うが、その識別にはリン酸化などの基質への翻訳後修飾が識別シグナルとなっていることが多い。本年度はユビキチン研究代表者らが明らかにしてきたユビキチン化の始動シグナルである酸化修飾とそれを識別するユビキチンリガーゼ:HOIL-1、および糖鎖修飾とそれを識別するリガーゼの研究を進めた。 我々はHOIL-1を酸化IRP2蛋白質を選択的に識別するユビキチンリガーゼとして同定し、酸化修飾を識別するユビキチン系の本体の少なくとも一部を明らかにし、報告した(Nature Cell Biology in press)。また、HOIL-1はB型肝炎ウイルス発癌に重要なHBx蛋白質と結合するが、HOIL-1はHBxと結合することにより、HBxの機能に影響を与えることを見出しており、現在、解析を進めている。一方都立臨床研・吉田博士らと共同でSCF^<Fbx2>ユビキチンリガーゼが糖鎖を選択的に識別することを示してきた(Nature 418:438-442,2002)。Fbx2と高い相同性を有したFbx6bが存在することが知られており、Fbx2が脳特異的に発現するのに対しFbx6bは普遍的に発現していることが知られている。Fbx6bが糖鎖を識別すること、Fbx6bの標的蛋白質の候補を同定しており、現在その解析も急いでいる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamanaka, K. et al.: "Identification of the ubiquitin-protein ligase that recognizes oxidized IRP2. In cress"Nature Cell Biology. (In press). (2003)
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[Publications] Ashizuka, M., et al.: "A novel translational control through Iron-Responsive Element by interaction of multifunctional protein YB-1 and IRP2"Molecular Cell Biology. 22. 6375-6383 (2002)
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[Publications] Yoshida, Y. et al.: "E3 ubiquitin-ligase that recognises sugar chains"Nature. 418. 438-442 (2002)
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[Publications] Amir, R.E.et al.: "The NEDD8 pathway is essential for SCF-beta-TrCP -mediated ubiquitination and processing of the NF-kB precursor p105"Journal of Biological Chemistry. 277. 23253-23259 (2002)
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[Publications] Sasaki, A. et al.: "A RING finger protein Prajal regulates Dlx5-dependent transcription through its ubiquitin ligase activity for the Dlx/Msx-interacting MAGE/Necdin family protein, Dlxin-1"Journal of Biological Chemistry. 277. 22541-22546 (2002)
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[Publications] 岩井 一宏, 恵 謙: "pVHLユビキチンリガーゼとその基質認識メカニズム"医療ジャーナル 臨時増刊号 Medical Front Lineユビキチン代謝系の破綻と疾病-癌・免疫病から神経病まで-. 38. 34-39 (2002)