2015 Fiscal Year Annual Research Report
性ホルモンを標的とした肝臓疾患の分子機構の解明と食品成分による予防
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14J00158
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
三谷 塁一 信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | アンドロゲン受容体 / 非アルコール性脂肪性肝炎 / Nrf2 / AhR |
Outline of Annual Research Achievements |
性ホルモンは生殖器官だけでなく代謝器官の疾病にも関わる可能性があることから、肝臓疾患(非アルコール性脂肪性肝炎:NASH)の罹患率は性差が存在する。H26年度の研究結果において男性ホルモン(アンドロゲン)が抗酸化タンパク質であるヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)の発現を調節する転写因子(Nrf2)の発現量を減少し、逆に女性ホルモンがNrf2の発現量を増加することを見出している。さらに、アンドロゲンによるNrf2の発現量の減少には細胞膜受容体の一種であるであるGnα11が関与していることを明らかにした。本年度(H27年)は異物代謝系の転写因子であるダイオキシン受容体とも言われる芳香族炭化水素受容体(AhR)ストレスは男性ホルモン受容体(AR)とのクロストークが抗酸化タンパク質の発現に及ぼす影響を解析した。ARを高発現させたヒト肝がん細胞(HepG2)にAhRのリガンドである3-メチルコラントレン(3-MC)と男性ホルモンであるDHTを添加させた結果、Nrf2の発現量は相加的に減少した。これは、AhRがARシグナルを亢進することで、ARがNrf2の発現量を減少していることに起因すると思われる。また、3-MCとDHTの共存在下においてARとAhRが核内で相互作用することを見出した。これらの結果から、肝臓において男性ホルモンとダイオキシン類はAR-AhRのクロストークを介してNrf2の発現量を減少し、それによって酸化ストレスの増加に寄与していることが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)