2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14J01738
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 剛 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | ミュオン原子 / 多価イオン / 飛行時間型質量分析計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、未だ単離された報告の無いミュオン原子を単離し、その化学反応を観察することで、化学種としてのミュオン原子の可能性を切り開くことを最終目的にしている。そのために、本研究では、1)PTFEターゲットでのミュオン原子生成、2)電磁相互作用によるミュオン原子の分離、3)分離後のミュオン原子ビームの最適化、4)ミュオン原子ビームの利用と順を追って研究を進めていく。 平成27年度までは、PTFEからミュオン原子をビームとして取り出す装置を開発、その評価・最適化を行い、ミュオンF原子イオンを検出するのに十分な分解能を持っていることを示すことができた。平成28年度は、開発した装置を用いて、J-PARCのミュオンビームを用いた性能評価を行った。ミュオンビーム照射により生成する様々な粒子がノイズとして観測されたが、静電場によるビーム偏向システムを組み込みなど、装置の改造を行うことで大幅に低下させられることがわかった。すでに述べたように、装置としては十分な性能を持っていることがわかっているが、ノイズ、シグナルの問題などにより、これまで実施したミュオンビーム実験ではミュオン原子の検出には至らなかった。その原因としては、ミュオンビーム強度が足りていないこと、そして、ターゲットからのミュオン原子発生機構に不確かさがあることが考えられる。発生機構については、実験だけでなく理論的なアプローチが、課題解決のために必要だと考えている。 研究実務以外では、学会発表を4件(国内3件、海外1件)行った。また、2件の受賞があった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] 酸素、硫黄原子へのミュオン捕獲確率の分子による変化2016
Author(s)
吉田剛, 二宮和彦, 稲垣誠, 伊藤孝, 髭本亘, ストラッサー・パトリック, 河村成肇, 下村浩一郎, 三宅康博, 三浦太一, 久保謙哉, 篠原厚
Organizer
第60回放射化学討論会
Place of Presentation
新潟大学五十嵐キャンパス (新潟市西区)
Year and Date
2016-09-10 – 2016-09-12
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