2015 Fiscal Year Annual Research Report
パルス中性子源における中性子共鳴スピンエコー分光器の開発と高分解能化に関する研究
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14J02377
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小田 達郎 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 中性子共鳴スピンエコー法 / パルス中性子ビーム / 飛行時間法 / 中性子スーパーミラー導管 |
Outline of Annual Research Achievements |
茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設 J-PARC の物質・生命科学実験施設 MLF が有する中性子ビームラインのひとつ BL06 では,新しい中性子共鳴スピンエコー分光器が建設されている.本研究では,MLF BL06 において中性子スーパーミラー導管の性能評価測定および数値シミュレーションとの比較検討を行い,分光器建設に重要なビームラインの基礎的データを得た.その後,分光器体系を構築し,広い波長帯でパルスビームに対応したスピン制御に成功し,分光器として実用レベルである 200 kHz の実効振動数をもつ飛行時間法と組み合わせた時間振動型スピンエコー(TOF-MIEZE)シグナルをコントラスト良く観測することができた.これに加えて,フランス,グルノーブルにある研究用原子炉 ILL において,極冷中性子を用いた TOF-MIEZE 分光器のテスト実験を行った.MLF BL06での実験とは異なる,パルスビームのパルス幅の変化という観点から TOF-MIEZE 法の特徴を示す実験結果を得た.これまで明らかでなかった TOF-MIEZE 法の定式化とその特徴を提示し,上に挙げたパルス中性子ビームを用いた複数の実験によってそれらを定量的に検証することができた. これらの研究成果は,今後のパルス中性子ビームを用いた共鳴スピンエコー分光法の方法論確立と利用の高度化につながる基礎的な知見となる.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)