2014 Fiscal Year Annual Research Report
オートファゴソーム形成部位への小胞輸送の制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
14J02578
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 貴英 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | Autophagy / SNARE / Lysosome |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、オートファジーの制御メカニズムを膜動態の観点から解明することを目的にしている。 オートファジーにはダイナミックな膜動態が伴う。これまで、隔離膜には(おそらく小胞輸送を介した)膜の供給が必要であること、オートファゴソームがリソソームだけでなく、エンドソームとも融合することなどの知見から、オートファジーと膜融合は密接に関係していると考えられているが、実際にオートファジーに関与する膜融合の制御因子はあまり知られていない。そこで本年度は、膜融合制御因子として知られているSNAREタンパク質に着目し、オートファジーに関わる新規膜融合制御因子の同定を目指した。 SNAREタンパク質はヒトに39種類保存されているので、まずそれらのcDNAクローニングを行った。得られたcDNAをレトロウイルスベクターに挿入し、レトロウイルスを産生した。このレトロウイルスをHEK293T細胞に感染させ、Mycタグが付加された各SNAREタンパク質を安定的に発現する細胞株を作製した。 オートファジーは栄養飢餓により強く誘導される。そこで次に、作製したSNAREタンパク質発現細胞にアミノ酸飢餓処理を行い、オートファジーを誘導した際にオートファゴソームに局在を示すSNAREタンパク質を、免疫染色法を用いて探索した。その結果、オートファゴソームと部分的に共局在を示すSNAREタンパク質をいくつか得ることに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までにスクリーニングが終了し、候補遺伝子を同定することに成功している。これは計画書に記載した通りのペースで進んでいることから、本研究はおおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、2015年度に同定した候補因子が、実際にオートファジーに関与するかを検証するため、詳細に細胞内局在を検討するとともに、ドミナントネガティブ変異体の過剰発現、ノックダウン、ノックアウトした際のオートファジーへの影響を評価する予定である。
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Research Products
(2 results)