2016 Fiscal Year Annual Research Report
内在性神経伝達物質受容体の選択的ケミカルラベルと時空間機能解析
Project/Area Number |
14J03123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若山 翔 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | AMPA受容体 / 神経細胞 / ケミカルラベル |
Outline of Annual Research Achievements |
AMPA受容体を選択的に蛍光標識するために新規化合物CAM reagentを設計および合成した。この化合物を培養神経細胞に添加した結果、複数のタンパク質が共存する中でAMPA受容体を選択的に化学修飾できることを見出した。化学修飾したAMPA受容体は本来のイオンチャネル活性を保持しており、受容体機能を損なうことなく標識できることを実証した。また、標識したAMPA受容体の神経細胞における動態をイメージング解析した結果、細胞膜上で高い拡散性を有する受容体の割合が従来考えられているよりもはるかに少ないことを初めて見出した。CAM reagentを脳組織のAMPA受容体の蛍光標識へと適用した結果、脳組織内のAMPA受容体に対しても選択的な蛍光標識反応が進行し、組織を損傷させることなく受容体蛍光標識できることを見出した。また、蛍光イメージング解析の結果からは小分子化合物であるCAM reagentが高い組織浸透性を有することが示された。さらに本手法を用いることで脳組織内在性AMPA受容体の動態解析に世界で初めて成功した。さらに、AMPA受容体の蛍光標識法をリガンドセンシング手法へと応用展開した。CAM reagentでAMPA受容体を蛍光標識しそこにリガンドとしてグルタミン酸を添加すると顕著な蛍光変化が見られ、蛍光標識した受容体がリガンドを蛍光検出するセンサーとして機能することが示された。リガンドに対する蛍光変化のパターンや大きさは修飾する蛍光色素の種類に大きく依存し、リガンドの機能を識別できるセンサーや高S/Nのセンサーの構築に成功した。さらにこれらのリガンドに対する蛍光変化はAMPA受容体表面に存在するトリプトファン(消光性アミノ酸)と修飾された蛍光分子の空間配置に大きく依存することを突き止めた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)