2014 Fiscal Year Annual Research Report
イスラーム法学の展開-東南アジアと中東、南アジアをつなぐウラマーのネットワーク-
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14J03513
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
塩崎 悠輝 早稲田大学, 国際学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | イスラーム / イスラーム法学 / 東南アジア / ファトワー / マレーシア / インドネシア / 中東 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は特別研究員(PD)としての初年度にあたり、マレーシアとインドネシアで二度に渡り長期の現地調査を行った。現地調査では、今後の研究において基礎的な資料となるマレー語、インドネシア語、アラビア語のイスラーム法学書、ファトワー(教義回答)集を収集し、並行して現地の研究者、イスラーム学者と意見交換を行い、多くの示唆を得た。 平成26年度中、国内国外で論文、著書の発表および口頭発表を行った。論文にはAsian Journal of Social Scienceに掲載された論文、著書にはEdinburgh University Pressから出版されたMasooda Bano & Keiko Sakurai (eds.) Shaping Islamic Discourses: The Role of al-Azhar, al-Medina, and al-Mustafa所収の第7章"From Mecca to Cairo: Changing Influence on Fatwas in Southeast Asia"等があった。口頭発表は、国内では日本中東学会年次大会での発表、国外ではシンガポール、インドネシアでの発表があった。 アウトリーチ活動にも関与し、全国歴史教育研究協議会第55回研究大会に招かれ、シンポジウム「連携―教室にとらわれない歴史」においてイスラーム研究および歴史研究の学校教育との連携について講演、意見交換を行った。また、中外日報紙において二度に渡り東南アジアおよびイスラームに関する記事を寄稿した。 以上のように平成26年度には国内外で研究発表の機会を持ち、東南アジアのイスラーム法学に関するこれまでの研究成果を発表するとともに、今後の研究の基礎となる現地調査、資料収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は国内国外で研究発表の機会を持ち、東南アジアのイスラーム法学に関するこれまでの研究成果を発表するとともに、今後の研究の基礎となる現地調査、資料収集を行った。研究成果の発表は英語の著書二冊をはじめとして多岐に渡り、当初の計画以上であった。また、現地調査、資料収集では、今後の研究の基礎とするのに十分なファトワー集、法学書、研究書を集めることができた。国内外の研究者たちとの意見交換でも、今後の研究成果をまとめていく上で重要な示唆を数多く得ることができた。よって本研究は当初の計画以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度、28年度は平成26年度中に収集したファトワー集やイスラーム法学書を基礎資料として研究成果の発表を続けていく予定である。平成27年度にはStudia Islamika誌への投稿が掲載されることが決定している。その他、国内国外の学術誌にも論文を投稿する予定である。 平成27年度、28年度も引き続き現地調査を行い、東南アジアにおいては特にインドネシアのジャワ島中部、クドゥス市を基点としてイスラーム法学の師弟関係やスーフィー教団のネットワーク、中東との交流等について調査を行う。可能であればアラビア半島、南アジアでの現地調査も行う。
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