2015 Fiscal Year Annual Research Report
有機触媒を用いたプロスタグランジン類の効率的全合成研究
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14J03546
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梅宮 茂伸 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | 全合成 / 天然物 / アルカロイド / テルペノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は米国スクリプス研究所のPhil S. Baran教授の元でVerruculogen及びその類縁体であるFumitremorgin Aの全合成、ならびにPallambin CおよびDの全合成研究に従事し、これらの天然物を全て合成することに成功した。Verruculogen及びFumitremorgin A はペルオキシド部位を含む8員環を有するアルカロイドであり、その合成化学者の興味を引く特異な構造と、合成難易度の高さから注目を集めている天然物である。申請者は前任者のルートを改良し、大量合成可能なルートを確立した。更に十分量合成したVerruculogenの第二級水酸基の選択的プレニル化の条件検討を行った。徹底的な条件検討の結果、ジブチル酸化スズとプレニルブロミド、添加剤としてテトラブチルアンモニウムヨージドを用いることで、ほぼ定量的にFumitremorgin Aを得る条件を見出した。Pallambin C and Dはコンパクトな構造ながらも複数の四級炭素と連続する不斉点を有するジテルペノイドである。4つの環が高度に縮環した構造をしており、合成難易度の高い化合物である。申請者は独自にエノールエーテルの官能基化反応を開発することで、位置選択的かつ立体選択的なマロン酸ジメチルユニットの導入に成功した。続いて水酸化ナトリウムを用いたマロン酸ジメチル部位の加水分解を行いジカルボン酸としたのち、トリエチルアミン存在化、アセトニトリル溶媒中反応系を加熱することで脱炭酸続くラクトン化反応が一挙に進行し、これまで構築困難だったD環部の合成に成功した。その後、常法に従い、LiHMDSを用いたアセトアルデヒドとのアルドール反応、MsClを用いた脱水反応を行うことで、Pallambin CおよびDを合成した。さらに梅宮は加水分解から脱水反応までの4工程のワンポット化を行った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)