2016 Fiscal Year Annual Research Report
新規結核菌受容体MCLが誘導するMincleとは異なる獲得免疫活性化機構の解明
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14J03573
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 大輝 九州大学, 医学系学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 自然免疫学 / C型レクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
自然免疫応答はC型レクチン受容体などの認識受容体によって惹起される。多くのC型レクチン受容体はマクロファージなどのミエロイド系細胞に発現し、外来病原菌由来分子を認識する。一方、異常自己の認識に寄与することも報告されているが、内因性リガンドの同定は遅れている。C型レクチン受容体Dectin-2は病原体由来α-マンナンを認識するが、内在性リガンドに関する報告はない。そこで、リガンドの認識をGFPの発現でモニターできるレポーター細胞を作製し、様々な細胞と共培養したところ、骨髄由来樹状細胞共存下で強くGFP発現が誘導されることを見出した。このレポーター活性は、高濃度のマンノースの添加及びDectin-2のマンノース結合配列への変異の導入によって消失した。次に、Dectin-2と結合する分子を同定するため、ヒト免疫グロブリンのFc領域とDectin-2の細胞外領域を融合させたキメラタンパク質を作製し結合する分子を精製した。すると、70 kDa付近にDectin-2に特異的に結合する分子の存在が示唆され、質量分析法によってこの分子がβ-glucuronidaseであることが判明した。HEK293T細胞に強制発現させたβ-glucuronidaseでも、Dectin-2と結合することを証明し、この結合はβ-glucuronidaseに存在するN型糖鎖修飾配列に変異を導入すると顕著に低下した。また、マクロファージ細胞株でβ-glucuronidaseを強制発現させることで、Dectin-2レポーター細胞の活性が増大した。以上の結果より、Dectin-2は内在性リガンドの一つとしてβ-glucuronidaseを認識することが明らかとなり、C型レクチン受容体が内在性タンパク質の糖鎖の状態をモニターし、異常な自己細胞の感知に寄与している可能性が強く示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Leishmania Uses Mincle to Target an Inhibitory ITAM Signaling Pathway in Dendritic Cells that Dampens Adaptive Immunity to Infection.2016
Author(s)
Iborra S, Martinez-Lopez M, Cueto FJ, Conde-Garrosa R, Del Fresno C, Izquierdo HM, Abram CL, Mori D, Campos-Martín Y, Reguera RM, Kemp B, Yamasaki S, Robinson MJ, Soto M, Lowell CA, Sancho D.
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Journal Title
Immunity
Volume: 45
Pages: 788-801
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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