2015 Fiscal Year Annual Research Report
Paenibacillus xylaniclasticusの植物細胞壁分解機構
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14J03816
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
市川 俊輔 三重大学, 地域イノベーション学研究科, 特別研究員(DC2) (50781118)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | バイオリファイナリー / セルロース系バイオマス / 応用微生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
バイオリファイナリーのコンセプトを達成させるためには、セルロース系バイオマスの分解・可溶化を効率化させることが不可欠である。本研究では、セルロース系バイオマス分解細菌Paenibacillus xylaniclasticusのバイオマス分解機構を解明することを目的としている。 粉砕トウモロコシ葉を用いてP. xylaniclasticusを培養すると、1週間で60%程度を分解できることを明らかにした。P. xylaniclasticusを粉砕トウモロコシ葉で培養し、菌体と残存基質を含む沈殿を回収し、1%トリエチルアミンを用いて菌体・基質表面のタンパク質を回収した。このサンプルをゲル濾過クロマトグラフィーに供することで、分子量の大きなタンパク質を取得した。これをSDS-PAGEに供することで、このタンパク質が複数のタンパク質から構成されていることを確認した。またこれらの構成タンパク質は、セルラーゼ活性やキシラナーゼ活性をしていた。 酵素複合体を質量分析にて解析することで、構成タンパク質の1つはGHファミリー11に属するキシラナーゼだと同定できた。また、この N末端ペプチド配列解析にて、これまで類似の配列が報告されていない94 kDaのタンパク質を同定した。このタンパク質はセルラーゼ活性とキシラナーゼ活性を有しており、新規の糖質加水分解酵素であると示唆された。このタンパク質は細胞表層と結合できるSLHドメインを有していた。したがって、酵素複合体を細胞に結合させるのに機能しているものと考えられた。PAS染色により、このタンパク質には糖鎖が付与されていることを明らかにした。酵素複合体を構成する糖質関連酵素は、このタンパク質の糖鎖へ結合することで、複合体形成しているものと予想された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)