2017 Fiscal Year Annual Research Report
フィールド実験を用いた途上国における保険・貯蓄の分析
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14J04327
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 絢子 大阪大学, 国際公共政策研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2019-03-31
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Keywords | 開発経済学 / 農業経済学 / 家計調査 / フィールド実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は2017年度、「フィールド実験を用いた途上国における保険・貯蓄の分析」に関する4つの研究を行った。 (1)「インド農村における天候保険需要に関する分析(仮題)」は、前年度の進捗を踏まえ、申請者が学内外の研究会3ヶ所で報告を行った。得られたコメントを元に改訂を進めている。論文は所属機関のDiscussion Paperとして刊行した。 (2)「ホンジュラスにおける金融包摂と女性のエンパワメントに関する分析(仮題)」は今年度半ばからスタートした。近年世界銀行や国連等の途上国開発関連機関によって金融包摂が重要視されている。本研究では現状では金融包摂が低水準に留まっているホンジュラスにて、国際協力機構(JICA)と現地政府機関がフィールド実験を用いて実施した貧困女性向け金融教育・生計向上プログラムを題材に、家計管理・生計行動・ジェンダーに関する様々な社会経済的アウトカムのインパクト評価を行ったところ、プログラムによる介入により、家計管理が改善し、女性の家庭内交渉力が増したことが明らかになった。自身が筆頭著者として分析を行い、論文にまとめた。共著者が国内学会にて報告した。2018年度の学内外での報告が決まっている。 研究(3)(4)のいずれに関しても、途上国におけるフィールド実験を用いた分析である。しかし、現在進行中で共同研究を進めているものであり、現段階で公開することは差し控える。既に提出済みの特別研究員研究報告書<様式9-1>に詳述した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度から本格的にスタートした研究1件に加え、年度途中から新たな研究が2件始まった。いずれに関しても分析や論文執筆・報告・改訂のプロセスが予定通り進んでいる。2018年度注に国際学術誌に投稿できるよう鋭意準備中である。以上から概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
いずれの論文についても、分析・論文執筆・報告を進める予定である。既に2018年度複数の学会に採択され、申請者および共著者が報告予定である。改訂を進め、2018年度に国際学術誌に投稿する予定である。
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Research Products
(4 results)