2016 Fiscal Year Annual Research Report
抗菌ペプチドの抗腫瘍活性分子メカニズムおよび化学療法の効果増強作用の解明
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14J05415
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒田 健吾 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 抗菌ペプチド / 大腸癌 / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、大腸癌細胞であるHCT116は抗菌ペプチドで処理した際にmicroRNA (miRNA) であるmiR-663aが濃度依存的に増加する事を明らかにした。さらに、miR-663aの大腸癌細胞内での役割を明らかにするためにレンチウイルスベクターによるmiR-663a過剰発現株を作成した。本年度はmiR-663aがHCT116細胞に及ぼす影響を明らかにするための実験を行った。miR-663aを過剰に発現したHCT116細胞はベクター未導入の細胞およびコントロールベクターを導入した細胞に比べ、細胞老化の際に見られる細胞質の膨化が引き起こされていた。さらにmiR-663a強制発現によってHCT116の増殖は抑制され、その効果は免疫不全のヌードマウスによる異種移植モデルにおいても観察できた。 増殖抑制効果の詳細なメカニズムを明らかにする為に細胞周期を確認したところ、miR-663aの強制発現によってG2/M期における停止している細胞が多く見られた。細胞周期の調節は、非常に多くの因子によって複雑に制御されているが、G2/M期の調節に関与するp21の増加と非活性型のcdc2の割合の増加が観察された。更に、miR-663aの標的として考えられているケモカインレセプターCXCR4の発現を確認したところ、発現量が減少し、下流の活性型Aktの割合も減少していることが分かった。 これら一連の挙動の多くはmiR-663aを強制発現していないHCT116を抗菌ペプチドで処理していた際にも共通していたことから、本研究において抗菌ペプチドの大腸癌細胞に対する増殖抑制効果のメカニズムの一端にmiR-663aが関与する事を明らかに出来た。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] miR-663a regulates growth of colon cancer cells, after administration of antimicrobial peptides, by targeting CXCR4-p21 pathway2017
Author(s)
Kuroda K, Fukuda T, Krstic-Demonacos M, Demonacos C, Okumura K, Isogai H, Hayashi M, Saito K, Isogai E
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Journal Title
BMC Cancer
Volume: Jan 7;17(1):33
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] Uptake of radioactive cesium by intestinal and probiotics bacteria2016
Author(s)
Saito K, Kuroda K, Sekine T, Fukumoto M, Kino Y, Fukuda T, Yamashiro H, Shinoda H, Isogai H, Kobayashi J, Nishimura J, Abe Y, Nishida T, Kouno M, Isogai E
Organizer
The 14th International Symposium of Integrated Field Science
Place of Presentation
東北大学(宮城県仙台市)
Year and Date
2016-11-26 – 2016-11-28
Int'l Joint Research
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