2014 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外レーザー誘起表面波を用いた微量血液の非接触高速粘性率センシング法の開発
Project/Area Number |
14J05819
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
滝口 広樹 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
|
Keywords | 粘性率 / 表面張力 / 光学計測 / 血液 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,自身が開発した近赤外レーザー誘起表面波(Near-infrared Laser-induced Capillary Wave: NIR-LiCW)法のアプリケーションについて検討した.本研究では,液面の見かけの熱物性情報が得られる本手法を非ニュートン流体および分散系試料の評価に応用した.以下に具体的内容を記す. 1. 分散系非ニュートン流体試料の測定 食用増粘剤キサンタンガムおよび薬品用製剤ヒドロキシプロピルセルロースの粒子を含み,非ニュートン性を示す分散系試料の測定を行った.本試料の特徴である,マイクロスケールサイズの粒子が分散・凝集していることに起因し,せん断速度変化を与えることで見かけの粘性率が変化することを実験的に明らかにした. 2. 試料の非ニュートン性の評価と分散系への対応評価 理論解に実験条件を反映させて求められるせん断速度,ならびに各実験条件における見かけの粘性率データから,べき乗則モデルより非ニュートン流体パラメータを求めた.試料の特徴である擬塑性流動(粘性率とせん断速度が負の相関)の傾向が得られた.また,試料の濃度依存性も従来技術によるバルク測定の結果と一致したことより,分散系試料の熱物性評価への可能性も示した. 以上の検討・成果より,純溶媒に限らず,実応用に向けた他成分試料への応用可能性を明らかにすることができた.本手法の特徴である,非接触,高速,微少量を活かすことにより,工学や理学のアプリケーションの場において,粘性率分布のある対象に対するセンシングが可能となると言え,非ニュートン性評価が実現する可能性を示した.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)