2015 Fiscal Year Annual Research Report
薬物輸送における工学的展開:フッ素を基軸とした医薬品ナノコロイドカプセルの開発
Project/Area Number |
14J07895
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 悟 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | フタロシアニン / サブフタロシアニン / 機能性色素 / フッ素 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノカプセルの母体となるサブフタロシアニンのさらなる構造展開を行った。具体的には,サブフタロシアニンのアキシャル位置換反応を利用し,複核型サブフタロシアニンの開発を試みた。合成方法としては以前当研究室が報告したトリフルオロエトキシ化サブフタロシアニンの高いアキシャル位置換活性を利用し,サブフタロシアニンダイマー,及びトリマーの合成を行った。また各サブフタロシアニンユニットが異なる置換基で修飾されたヘテロダイマーやトリマーの合成も行った。これは周辺置換基を変更することによりサブフタロシアニンの分子補足能をチューニングし,異なる複数の分子を取り込むことが可能と考えたためである。まずトリフルオロエトキシ化サブフタロシアニンに対し,ヒドロキノン,またはフロログルシノールを還流条件により置換させた。その後無置換,及びパーフルオロサブフタロシアニンを用い,同条件によるアキシャル位置換反応を試みたが,これらのサブフタロシアニンはアキシャル位置換活性が低いためか,反応が進行しなかった。そこで先行文献を参考にし,トリフラートを用いたアキシャル位活性化手法を利用することとした。その結果,反応は期待通り進行し,目的とするサブフタロシアニンダイマー,及びトリマーの合成に成功した。 さらに今回開発した複核型サブフタロシアニンの細胞親和性を確かめるため,これらを用いた細胞試験を実施した。方法としては,培養したヒト単球系細胞株U937に複核型サブフタロシアニンを投与し,光を照射した。その結果,サブフタロシアニンの光増感作用により細胞が死滅していることが確認された。この結果は,これらの化合物が細胞に取り込まれやすく,ナノカプセルへの展開が可能であることを示唆している。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)