2015 Fiscal Year Annual Research Report
デザイン型キノン触媒を用いたフルオロホルムによる不斉トリフルオロメチル化法の開発
Project/Area Number |
14J07897
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
大楠 賢 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | フッ素 / トリフルオロメチル化反応 / フルオロホルム / クラウンエーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,キノン触媒の開発を行ったが上手くいかず,そこで,次年度はフルオロホルムを用いた不斉トリフルオロメチル化反応へと展開するために,クラウンエーテルを用いたトリフルオロメチル化反応の開発を行うこととした。種々検討を行ったところ,フルオロホルム,クリプタンド222,tert-ブトキシカリウム,溶媒としてTHFを用い,ケトンに対してトリフルオロメチル化反応を行ったところ,高収率で目的とするトリフルオロメチル化体を得ることに成功した。本研究では,ケトンやアルデヒドに対して幅広く適応可能である。また,右記に示すような光学活性なクラウンエーテルを用いれば不斉トリフルオロメチル化反応を行うことができると考えている。 さらに,フローリアクターを用いたフルオロホルムによるトリフルオロメチル化反応の開発を行った。一般的に実験室レベルの有機合成を工業生産にスケールアップする場合,小スケールでの実験の後,年産数十トン規模の試験生産を行い,そこから徐々にスケールアップさせたプラントでの実証試験を行うことで,巨大スケールでの製造が実施される。一方,マイクロリアクターでのフロー合成において,反応試剤は連続的に反応器に送りこまれ,その中で混合されて反応が起こり,生成物は連続的に反応器から直ちに流出する。このため,合成規模は流量および運転時間のみで決定され,内部体積が1 mL に満たない反応器を高流量で終日運転すれば,マイクロリアクター1台あたりでキログラム量の生成物が合成できる。さらに,マイクロリアクター自体がそれほど大きな装置ではないため,非常に狭いスペースでの大量合成が可能となる。実際に,tert-ブトキシカリウム,溶媒としてDMFを用い,ケトンに対して右記に示すフローリアクターを用いてトリフルオロメチル化反応を行ったところ,高収率で目的とするトリフルオロメチル化体を得ることに成功した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)