2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14J08094
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小川 哲也 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | 運動学習 / 移動運動 / 歩行 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトや他の動物の移動運動には様々なモード(例:歩行、走行)や課題条件(例:速度、外部環境による制約)が存在するが、これらの遂行に関わる神経基盤にはある種の特異性が存在する可能性が主に動物の神経細胞内記録などの方法により示されてきた。系統発生学的観点からすればヒトでも同様の特異性が存在する可能性が十分に想定され、実際、行動科学的な手法を用いた実験系で、同様の可能性が主要な運動モードを対象に示されてきた。これらの結果はすなわち、広義での移動運動のパフォーマンスの強化には各々のモードや課題条件に特化したトレーニングが必要との可能性を示すものであり、そのためには、より詳細なモード、課題条件ごとの神経基盤の特異性(あるいは共通性)について網羅的な検証を進める必要がある。一方で、そのような検証には大がかりな実験機器が必要とされ、今後の網羅的検証を推進する上での足かせとなっていた。そこで本研究では、より簡便な測定手法や評価指標を確立することをその主たる目的とした。 トレッドミル上での歩行や走行中の下肢に対し、簡易な装置を用いて持続的な力学的制約を付加し、結果、制約下でも安定した歩行や走行ができるための「慣れ」を生じさせる。生じた「慣れ」の定量には、簡易角度計によって計測される下肢の関節角度を対象とした。各々の運動モードで生じた「慣れ」は被験者の主観では、もう一方の運動モードに対してはほぼ影響がない。一方で、そのような主観の客観的データとしての検出には一定の不安定性があり、今後、重点的に検討すべき問題として挙げられる。また、力学的制約の付加の方法についても改善点が挙げられたが、これまでの取り組みを通して改善に導いてきた。 総合すると当該年度を通して作成した装置や実験プロトコル、条件設定などの方法論の蓄積により、当初挙げた研究計画を体系的に進めていくための準備を整えることができたと考えている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)