2015 Fiscal Year Annual Research Report
インド・タール沙漠の人びとの移動をめぐる言説とジョーギーの生活実践に関する研究
Project/Area Number |
14J08700
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
中野 歩美 関西学院大学, 社会学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | インド / ジョーギー / カースト / 親族関係 / 自己認識 / タール砂漠地域 / 文化人類学 / 民族誌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、4月から6月までのおよそ二か月間、インドにて研究活動をおこなった。その活動内容は、大きく1)北西インドでの現地調査と、2)カルカッタでの図書館での文献資料収集である。 1)については、インド北西部ラージャスターン州のタール砂漠地域において昨年まで実施してきた人類学的なフィールドワークを継続したものである。今回の調査は当初、昨年度の調査への補足的なものとして位置づけられていたが、実際には、予想以上の情報量や、新たな気づきも多くあったため、その収穫は大きかったと考えている。 2)については、コルカタにある『インド国立図書館(National Library of India)』および、ラーマ・クリシュナミッション・インスティテュート・オブ・カルチャー(RMIC)に併設された同施設の図書館(RMCI Library)にて、文献・資料収集をおこなった。両者ともに英国植民地期に記された古書から、インドで発行されている英文ジャーナル、またオンラインジャーナルへのアクセスまで十分な設備が整えられており、日本ではアクセスが容易ではない貴重な史料や関連文献を閲覧・収集をすることができた。 帰国後は、昨年度から今年度にかけてのインド滞在中に得られた膨大な資料や情報を整理し、分析する作業に集中した。特に、本研究の対象となるジョーギーの人びとの親族ネットワーク網の広がりをどのように整理し、理解していくことができるのかという点は、大きな課題となって立ちはだり、その検討には予想をはるかに上回る時間を有した。しかしこの検討の結果として、北インドでの親族関係に関する従来の議論に対して、これまで実証的な議論がされてこなかったBridewealthに関する詳細な実践の内実が現在明らかとなってきている。この点については、来年度以降、投稿論文ないし学術大会での研究発表において成果として公表する予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)