2014 Fiscal Year Annual Research Report
生物活性の"クロスチェック"が可能な環状ペプチドセンサーの創製
Project/Area Number |
14J09620
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
岡田 洋平 東京農工大学, 大学院工学研究院, 助教
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | 環状ペプチド / 液相合成 / 可溶性担体 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,ペプチドは低分子医薬と抗体医薬の利点を併せ持つ次世代の医薬品候補化合物として大きな注目を集めている.ペプチド創薬においては,インスリンに代表されるペプチドホルモンだけでなく,これまでに機能が明らかとなっているタンパク質の活性フラグメントもまた有力なリード化合物となる.中でも,生物活性を高めるとともに消化酵素に対する耐性を得る上で分子内に架橋構造を導入することが非常に効果的であり,環状ペプチドの設計,合成が広く研究されてきた.しかしながら,活性測定に必要な物質量を供給することは依然として極めて困難であり,さらには活性測定法の構築にも膨大な時間と労力がかけられている.すなわち,コストや生産規模に優れた合成法の確立に加え,限られた物質量で迅速かつ簡便に活性測定を実施することができれば,環状ペプチド創薬のブレイクスルーになることが期待される.このような学術的背景を踏まえ,申請者らは疎水性ベンジルアルコールを可溶性担体として用いる液相ペプチド合成法の研究開発を推進してきた.本法では,担体に結合したペプチドを貧溶媒添加によって選択的に沈殿させることで,カラムクロマトグラフィー等の分離操作を挟まずに多段階の化学変換を実現できる.本研究では申請者らのこれまでの液相ペプチド合成法の技術をさらに発展させ,環状ペプチドの合成に特化させることを目的とした.その結果,本法に電気化学的な手法を組み合わせることで,電子そのものを試薬として効率的にジスルフィド結合含有ペプチドを合成できることが見出された.また,本法を応用することで非天然型架橋を有する環状ペプチドの合成をグラムスケールで達成し,一部のペプチドについては細胞ならびにマウスを用いた活性試験を実施し,リードとなる天然型架橋のものよりも有効であることを明らかにした.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)