2015 Fiscal Year Annual Research Report
高度医療デバイスのデザイン設計とそれを利用するハイブリッド手術室の環境設計
Project/Area Number |
14J10884
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
國本 築永 東京大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
|
Keywords | 医療デザイン / 手術器械 / 災害医療 / 手術環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度に設定した以下の課題2点に関して最適化モデルの提案と開発を行った。 1.ER/手術シェルターユニット 今年度は昨年度行ったユニットの初期設計に基づき、リアルスケールでの初期モックアップ制作を行った。合計5機制作し、2015年11月に開催された竹中技術研究所公開において展示し、ポスター発表を行った。制作した5機を用いて組み合わせ時の問題点など使用に伴う課題の検討を行った。さらにCAD上で解析しきれなかった使い勝手や実際の体感重量について考察した。現在はより詳細な構造検討を進めつつ、各部材の最適材料を検討している段階である。 2.手術器械(スカルペル) 昨年度に引き続き、グリップ部の形状検討を行った。今年度は形状検討が完了し、現在光硬化性樹脂を使用した形状模型での実機検証を行っている。次年度はこの結果を用いて最終的な形状の修正(リバースデザイン)を行う予定である。またブレード取付部の検討も完了しており、こちらは取付部の詳細な構造検討のため、手首の回転に関する調査を行っている段階である。次年度は、今年度完了させたスカルペル形状に対して、ディスポーザル型、非ディスポーザブル型の2通りで最適な材料検討を行いたいと考える。本グリップ部の形状検討に関しては2015年11月に開催されたInternational Association of Societies of Design Research Conferenceにおいて査読付ポスター発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は前年度で行った課題設定に基づき, 課題対象であるER/手術シェルターユニット, スカルペルに対して最適化モデルの提案と開発を進めた。現段階でER/手術シェルターユニットは初期リアルスケールモックアップ制作が完成し, それを使用して詳細な構造検討を進めているところである。またスカルペルは設計要件の抽出に加え, 形状検討が完了し, 形状模型を用いた実機検証を現在行っている。昨年度は既提出の研究計画から遅延が見られたが, 積極的に研究に取り組み昨年度の遅延分が改善しつつある。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.ER/手術シェルターユニット 今後はより詳細な構造検討を進めつつ、各部材の最適材料を検討・決定する。またユニット同士の結合方法の決定を行う。 2.手術器械(スカルペル) 形状模型を用いた実機検証の結果を分析し、医師からのクリニカル評価を取り入れリバースデザインを行う。またブレード取付部の検討をより詳細に進め、部材の最適材料の検討を行う。
|
Research Products
(1 results)