2014 Fiscal Year Annual Research Report
顆粒結合タンパク質の特性を利用した微生物ポリヒドロキシアルカン酸生合成能の制御
Project/Area Number |
14J11384
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川島 由依 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ポリヒドロキシアルカン酸 / バイオマスプラスチック / 生分解性プラスチック / 顆粒結合タンパク質 / 遺伝子組換え微生物 / タンパク質間相互作用 / Ralsotnia eutropha |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は生分解性バイオマスプラスチックとしての実用化が期待されている。中でも、共重合PHAであるポリ(3-ヒドロキシブタン酸-co-3-ヒドロキシヘキサン酸)[P(3HB-co-3HHx)]は組成により物性が大きく変化することが知られている。本研究ではP(3HB-co-3HHx)生合成におけるPHA顆粒結合タンパク質(PhaP)とPHA重合酵素(PhaC)の相互作用に着目し、組成制御とPHA生合成に関する新たな知見の獲得を目指した。まず、PHA生産菌Ralstonia eutrophaによる大豆油を炭素源としたPHA生産における細胞内PhaP置換による影響を検討した。染色体上のphaP1部位に由来の異なるphaPやphaP-phaCを導入した組換え株を作製し、PHA生合成量、PHA共重合組成・分子量を分析したところ、PhaPの由来の違いにより生成PHAの共重合組成や分子量に変化が見られた。PHA顆粒画分を用いPhaP、PhaCの発現量とPhaC活性を測定し、PhaPの違いによる動力学的パラメータへの影響を解析したところ、PhaP-PhaC相互作用によりPhaCの重合特性が変化することでin vivo PHA生合成が影響を受けることが強く示唆された。透過型電子顕微鏡を用いた観察では、親株とPhaP置換株の細胞内に蓄積したPHAの形態に変化はなかった。さらに、これらの組換え株から密度勾配超遠心分離により単離したPHA顆粒を用い、顆粒表面に結合したタンパク質の同定を行った。次に、phaP置換による組成制御効果をR. eutropha改変株による糖質およびグリセロールからのPHA生合成への応用を試みた。しかし、大豆油使用時の様な効果は得られず、より詳細な検討が必要であった。得られた研究成果は国内外の学会で発表し、現在学術論文を執筆中である。
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Research Progress Status |
本研究課題は次年度の交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は次年度の交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)