2015 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性芳香環ナノテープの自己集合と蛍光性センシング材料の開発
Project/Area Number |
14J11563
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 輝 東京工業大学, 総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | アントラセン / 自己集合 / アトロプ異性体 / ペリレン / エキシマー発光 |
Outline of Annual Research Achievements |
「両親媒性芳香環ナノテープの自己集合と蛍光センシング材料の開発」に関する研究において、平成27年度は、次の3つの研究成果を得た。まず、(1)3つのアントラセン環を有する新規な3分岐型両親媒性分子を合成した。また、(2)3分岐型の両親媒性分子とペリレンをグラインディング法により混合することで、水中で数ナノサイズの複合体を形成することを明らかにした。さらに、(3)複数のペリレンが、複合体の内部でスタッキング構造を形成し、通常の条件で見られないエキシマー発光を発現することを見出した。3分岐型の両親媒性分子として、3つのアントラセン環とトリフェニルベンゼン誘導体を組み合わせ、その側面に親水性官能基を導入した3分岐型両親媒性分子を設計した。は多感芳香族分子であるペリレンと混合することで、水中でホストゲスト複合体を形成することを明らかにした。UV-visスペクトルおよびDLS測定より、この複合体は約3 nmにサイズ制御された球状集合体であり、複合体内部で複数のペリレンがスタック構造を形成することが示唆された。さらに、構築したペリレン複合体にペリレンの吸収波長で光励起したところ、強い緑色発光を示した。その発光寿命は、トルエン中のペリレンのみの場合と比較して約9倍長寿命化していることから、ペリレン複合体はエキシマー発光を発現していることが明らかとなった。一般的にペリレンは、結晶状態で2量体を形成し、極低温では珍しいエキシマー発光(Y-発光)を示すことが知られている。今回観測された蛍光性は、結晶状態の蛍光性と類似していることから、ペリレン複合体は、室温、溶液中でY-発光を示すことが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)