2014 Fiscal Year Annual Research Report
セル生産システムにおける人的要因を考慮した最適化手法に関する研究
Project/Area Number |
14J12126
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
原口 春海 神戸大学, システム情報学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | セル生産 / 人的要因 / 生産管理 / 作業者訓練 / 作業者配置 / スケジューリング / 習熟 |
Outline of Annual Research Achievements |
セル生産システムにおいても自動化・ロボット化の波が押し寄せる中,依然として労働集約型のセル生産システムは製造業の重要な位置にある.労働集約型の製造現場では作業者の人的要因が生産性に大きく影響する為,作業者の能力を適切に見極め,効率的な技能訓練を行うことが求められる. これまで,セル生産における人的要因の重要性を説いた研究は数多くなされているが,多くが特定ケースを扱ったものでそれを一般化・モデル化したものは少ない.そこで本研究では,セル生産システムにおける人的要因を示す新しい指標の作成と,その指標を組み込んだ作業者の訓練計画手法の提案を目的としている. 平成26年度は,新しい人的要因の指標としてスキルインデックスの提案をした.スキルインデックスは,作業者の技能を作業種類または作業要素ごとに表現できる指標である.また,このスキルインデックスを組み込んだOJT(On the Job Training)における人員配置および作業割当手法の提案をした.この手法を用いていくつかのケーススタディの元で計算機実験を行い,モデルの特性を評価した結果,作業者の技能をスキルインデックスという単純な指標で表現することによって対象作業の種類や時間に関わらず汎用的に用いることが出来るため,さまざまな形態のセル生産システムに適用が可能であることを確認した.さらには,得られた人員配置および作業割当を元に,タスク分割型セルでのスケジューリング方法の提案を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りにモデルの作成および計算機実験を行った.また,研究経過で得られた知見を2度の国内学会と2度の国際学会の場でそれぞれ発表し,参加者から大変意義のあるコメントを頂戴した.また成果の一部をまとめた論文について掲載内定を頂戴した.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き昨年度の成果を論文にまとめていく一方,本年度は中長期視野に立ってモデルの頑健性および有効性を検証していく.特に,需要見込みが立てにくい現在の市場における有用性について検討を重ねる.
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Research Products
(5 results)