2017 Fiscal Year Annual Research Report
植物共生細菌Azospirillum sp. B510の感染メカニズムの解析
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14J40133
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
安田 美智子 東京農工大学, 農学研究院, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植物共生細菌 / イネ / Azospirillum / エンドファイト |
Outline of Annual Research Achievements |
イネ葉組織内から単離された細菌Azospirillum sp. B510は、イネに感染・定着することでイネの生長促進および病害抵抗性増強効果 を付与することが明らかにされており、本菌の利用は環境低負荷型の農業に非常に有益であることが期待されている。しかしながら、 現在までに本菌がどのように宿主であるイネに感染・定着するのかは明らかにされていない。そこで本研究では、分子生物学的な手法 を用い、Azospirillum sp. B510の感染・定着に関わる遺伝子を同定し、そのメカニズムを明らかにすることを目的とした。 本年度は、定着に関わる候補因子の変異株の表現系を確認した。希釈平板法を用いて、植物組織内に定着したAzospirillum sp. B510野生株と候補因子の遺伝子欠損株では野生株に比べて約1/3まで定着する菌数が減少することを明らかにした。候補因子の変異株は野生株と液体培養時の増殖率に違いがないため、候補遺伝子の欠損が宿主植物との相互作用になんらかの変化が生じさせて、植物組織内への定着が弱まっていることが考えられた。また、この候補遺伝子欠損株を蛍光標識した菌を作出し、宿主植物における表現系を蛍光顕微鏡下で観察した。その結果、赤色蛍光タンパク質で標識した野生株にくらべ、緑色蛍光タンパク質で標識した候補因子の欠損変異株では定着数の減少が認められたため、希釈平板法による細胞内共生数の変化が確認された。本年度はこれまでの研究成果をまとめ論文を投稿した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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