2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15002003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴崎 正勝 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 教授 (30112767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 求 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (20243264)
松永 茂樹 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (50334339)
熊谷 直哉 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (40431887)
五月女 宜裕 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (50431888)
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Keywords | 不斉触媒 / 不斉合成 / 医薬品合成 / 多点制御 / 4置換炭素 / 希土類 / 多段階反応 / アルドール反応 |
Research Abstract |
平成19年度は本特別推進研究の5カ年に渡る研究の最終年度である。これまでの成果は当初の予定を上回るものであり、当初最終年度に達成する予定であった、抗腫瘍剤ラクタシスチンの合成、ホストリエシンの各種類縁体の合成、シリンドリシンCの合成などはすでに平成18年度に達成することができた。本年度は以下の成果をあげることができた。Lewis酸-Lewis塩基型不斉触媒に関する研究において、これまで以上に優れた活性と選択性を兼ね備えた触媒の創製を目指し、希土類に適した不斉配位子の最適化を達成した。これまでに得た研究成果の医薬合成への応用として、抗インフルエンザ薬タミフルの効率的新規合成法を確立した。抗HIV薬GRL-06579Aの合成も達成した。抗アルツハイマー薬ガルスベリンの合成で得た知見を基盤にして抗うつ薬ヒペルホリンの合成を検討し、鍵となる骨格構築を達成した。銅-キラルホスフィン系触媒による反応のさらなる展開として、多成分型還元的不斉アルドール反応による4置換炭素の構築に成功した。エステル等価求核体であるトリクロロメチルケトンを用いた直接的触媒的不斉シクロプロパン化反応の開発にも成功した。特に平成18年度に新たに得られた希土類触媒の特性に関する知見を活用し、後周期遷移金属と希土類の複合金属錯体の創製に成功し、syn-選択的なニトロマンニッヒ型反応やニトロ酢酸工ステル、ケトエステルのマンニッヒ型反応を開発した。希土類触媒の特性に関する知見を発展的に活用し、ペプチドを基盤とする新規不斉配位子の開発を行い、糖尿病治療薬ラニレスタット合成への展開に成功した。
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Research Products
(15 results)