2003 Fiscal Year Annual Research Report
ミジンコ(Daphnia Magna)遺伝子の網羅的解析
Project/Area Number |
15011259
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
勝 義直 岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 助手 (00332180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 泰泉 岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 教授 (90128588)
渡邉 肇 岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 助教授 (80212322)
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Keywords | 無脊椎動物 / ミジンコ / EST / 化学物質影響 / 遺伝子 |
Research Abstract |
動物プランクトンであるミジンコは生態系の中でももっとも下位に位置し、生態系において非常に重要な位置を占めている。またミジンコは、その生活環の全てを水中で過ごすことから、環境の指標としても重要な生物であり、長年、環境や毒性の評価などにおいて、世界中の研究室で利用されてきている。特に近年、地球環境の重要性が認識されるにつれ、環境指標の生物としての重要性を増してきている。 ところが、ミジンコの重要性が認識されてきているにもかかわらず、その遺伝子情報は驚くほど乏しい。例えばNCBIのデータベースでは、Daphniaで登録されている遺伝子はわずか271遺伝子でその大半がリボソーマルRNAとヘモグロビン遺伝子であり、実際にアノーテーションされている遺伝子は数種類に過ぎない。様々な生物種のゲノムやEST情報が読まれているなかで、環境の指標として今後重要性を増して行くであろうミジンコにおけるこの遺伝子情報は皆無に近いといえる。 そこで本研究では、ミジンコについての基本的な遺伝情報を取得することを目的として、まずEST解析を行い、データの収集と解析を行った。この際の非常に大きな特色は、通常単為生殖をしているために作出が困難なオスのミジンコについての解析も行う点であった。我々は今まで報告のなかった100%のオスを作出する条件を見出しており、この条件により処理したミジンコからライブラリーを構築し、その遺伝子情報を解析することにより、通常発現している遺伝子の概要を把握すると同時に、生殖や性差に関連した遺伝子情報も取得した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Tatarazako et al.: "Juvenile hormone agonists affect the occurrence of male Daphnia"Chemosphere. 53. 827-833 (2003)
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[Publications] Watanabe et al.: "Similarity and differences in uterine gene expression patterns caused by treatment with physiological and non-physiological estrogens"Journal of Molecular Endocrinology. 31. 487-497 (2003)
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[Publications] Watanabe et al.: "Analysis of temporal changes in the expression of estrogen regulate genes in the uterus."Journal of Molecular Endocrinology. 30. 347-358 (2003)
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[Publications] Nishi et al.: "Spatial redox regulation of a critical cysteine residue of NF-kappa B in vivo."Journal of Biological Chemistry. 277. 44548-44556 (2003)
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[Publications] Sawa et al.: "YEAF1/RYBP and YAF-2 are functionally distinct members of a cofactor family for the YY1 and E4TF1/hGABP transcription factors."Journal of Biological Chemistry. 277. 22484-22490 (2003)
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[Publications] Kanesashi et al.: "Simian virus 40 VP1 capsid protein forms polymorphic assemblies in vitro."Journal of General Virology. 84. 1899-1905 (2003)
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[Publications] 井上 達 ほか: "高次生命系と内分泌撹乱化学物質"シュプリンガー・フェアラーク(印刷中).