2003 Fiscal Year Annual Research Report
脂質ラフトにおける膜活性型アミロイドβ蛋白の形成と防御
Project/Area Number |
15016058
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松崎 勝巳 京都大学, 薬学研究科, 教授 (00201773)
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / 脂質ラフト / ガングリオシド / β-シート / 凝集体 / 細胞毒性 |
Research Abstract |
アルツハイマー病発症の第一段階は可溶性アミロイドβ蛋白(Aβ)の毒性型凝集体への変換と神経細胞への沈着であり、この過程の分子機構の解明とその防御は、本疾患の予防・治療法の開発にとってきわめて重要である。我々は、膜の脂質ラフトにおいて、コレステロール依存的に形成されるガングリオシドのクラスターを可溶性Abetaが認識して結合し、凝集核となるガングリオシド結合型Aβが形成されるとの仮説を立てている。まず、nativeおよび色素(DAC)ラベルAβ-(1-40)を用い、水中およびGM1ガングリオシド/コレステロール/スフィンゴミエリンからなるラフト様膜中で生成するAβ凝集体の特性を解析した。フーリエ変換赤外分光法および蛍光法により、水中およびラフト様膜中で生成する凝集体はともにβシート構造をとるものの,同一の構造ではないことが示唆された。また、水中で生成するAβ凝集体は膜には結合せず,凝集体から解離したモノマーがラフト様膜にのみ結合することが明らかとなった。次に、本研究費で購入した細胞培養装置を用い、ラフト様膜存在下、PC12細胞に対し毒性を示すAβ種が形成されることを見いだした。さらに、ラフト様膜へのAbeta結合を防御する物質の検索を行ったところ、rifampicin、nordihidroguaiaretic acid、[Gly14]-humanin (HUM)に結合抑制効果が見られた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Kakio et al.: "Interaction between amyloid β-protein aggregates and membranes"J.Peptide Sci.. (印刷中). (2004)
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[Publications] N.Yamamoto et al.: "Environment- and mutation-dependent aggregation behavior of Alzheimer amyloid β-protein"(印刷中). (2004)
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[Publications] K.Zou et al.: "Amyloid β-protein (Aβ)1-40 protects neurons from damage induced by Aβ 1-42 in culture and in rat brain"J.Neurochem.. 87・3. 609-619 (2003)
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[Publications] A.Makino et al.: "Cinnamycin (Ro 09-0198)promotes cell binding and toxicity by inducing transbilayer lipid movement"J.Biol.Chem.. 278・5. 3204-3209 (2003)
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[Publications] K.Matsuzaki (E.M.Welsh編): "Focus on Alzheimer's Research"Nova Biomedical Books, New York. 326 (2003)