2003 Fiscal Year Annual Research Report
グリッドシステムにおける総合的な性能評価手法に関する研究
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15017265
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤川 和利 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助教授 (30252729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 豊 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (40346317)
砂原 秀樹 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 教授 (20206577)
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Keywords | トラフィック計測 / ノード負荷予測 / SNMP / ジョブ割当て |
Research Abstract |
グリッドシステムを利用した応用プログラムには,通常,個々のノードで得られた計算結果を相互に利用して,次のステップの計算へと処理を進めていくものも多く存在する.このため,インターネット上に分散した多数のノード同士が効率良くデータ交換を行うこと望まれる.しかしながら,現状のグリッドシステムでは,データ通信の効率化はあまり考慮されておらず,ノード間での通信がボトルネックとなり,グリッドシステム全体の効率が悪くなってしまう.グリッドシステムにおいて,効率よくノードに処理を割り当てるためには,ノードの利用状況以外にもネットワークの利用状況も考慮する必要があると考えられる.本研究では,ノードおよびネットワークの性能を総合的に計測する手法の提案した. インターネットの広帯域化,および,インターネット上でのサービスの多様化により,ネットワークの性能計測では大容量のデータを高速に処理することが望まれる.このため,sFlowやNet Flowと呼ばれるンプリングベース・フローベースの計測技術が複数のネットワークベンダから提案されている.しかし,インターネット上には様々なネットワーク機器が存在しており,特定の計測技術のみではなくtcpdumpなどの汎用パケットモニタリングツールにも対応し,統合的にトラフィック解析をする必要がある.そこで,本研究課題ではネットワークの負荷状況がユーザの要求に応じた形で把握でき,かつ複数の計測技術に対応したフローベースの計測システムの開発を行った. また,低負荷なノードをグリッドシステムにおいて効率よく利用するために,ノードの性能計測手法を確立した.本手法では,利用者のノードに対する利用傾向を分析し,投入されたジョブの必要資源量を見積り,並列および連続して実行されるジョブ群が無駄なく実行されるジョブ割当てを行っている. これらネットワークの性能計測,ノードの性能計測を統合的に利用することにより,グリッドシステムの効率化が期待できる.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hiroshi Arikawa: "A Node Selection mechanism based on the Node Usage Pattern on Campus Grid"Proceedings of 2003 IEEE Pacific Rim Conference on Communications, Computers and Signal Processing. 217-220 (2003)
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[Publications] 中尾嘉宏: "自由度の高い解析可能なネットワークトラフィック計測システムの実現"電子情報通信学会技術報告. CS2003-106. 43-48 (2003)