2003 Fiscal Year Annual Research Report
中等教育における「イオン学習」の適時性 -中学・高校をつなぐカリキュラムの研究-
Project/Area Number |
15020205
|
Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
村上 祐 岩手大学, 教育学部, 教授 (60006327)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 洋一 岩手大学, 教育学部, 助教授 (50241493)
武井 隆明 岩手大学, 教育学部, 助教授 (10109150)
照井 啓介 岩手大学, 教育学部, 助教授 (80003953)
|
Keywords | イオン学習 / 中等教育 / 適時性 / 物質学習 / 粒子概念 |
Research Abstract |
1.これまでの研究経過 現場教員を主体とする研究協力者も参加した研究会をこれまで7回開催し,学会発表・論文作成・報告書作成に向けた課題を,2(1)〜(5)に示す項目に整理し,それらの成果をまとめていくこととした. 2.研究目的を達成するための課題項目と研究内容 (1)科学的リテラシーとしての「イオン学習」と,中等教育,特に中学校における「イオン学習」の必要性 物質について学習し始める中学校段階で,科学的思考力を育成する教材としてイオンをとり入れるべきであることを確認した.これは,途中から研究協力者に迎えた佐藤明子氏(お茶の水女子大)による「海外の教育事情との比較」からも裏付けられた.(佐藤氏を迎えたことにより,初年度予定していた海外調査が不要になった.) (2)旧学習指導要領下における中学校「イオン学習」の実態調査と問題点 岩手県内の全中学校の理科教師対象にアンケート調査を実施した(9〜10月).その結果,旧課程で電気分解からイオンの概念を導入する内容が特に理解しにくいことが分かった.また,「中途半端な取り扱いではなく,きちんとした内容で中学校で教える.」と考えている中学校教師は59%にも上り我々の認識と一致した. (3)中学校における「発展的内容」としての「イオン学習」-モデルカリキュラムの作成と実践- 現行の理科カリキュラムにイオンを組み込んだ授業を,平成16年度の早い時期に実践・検証する予定である. (4)中学校からイオンおよび電子が削られたことによる,高等学校「化学」分野および「生物学」分野における影響と課題(アンケート調査から) 岩手県内の全高校の化学・生物教師対象に調査を実施(2月),集約中である. (5)イオンおよび関連事項の新スパイラル型学習と,中等-高等教育における適時性 この提言を最終目標とする.
|