2003 Fiscal Year Annual Research Report
授業理解を支援する発展的Web質問回答システムの構築
Project/Area Number |
15020216
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三浦 元喜 筑波大学, 電子・情報工学系, 助手 (00334053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志築 文太郎 筑波大学, 電子・情報工学系, 講師 (20323280)
田中 二郎 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (20251043)
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Keywords | PDA / 教育の情報化 / コミュニケーション / デジタルペン / 紙とペン / 一般教室 |
Research Abstract |
平成15年度は、授業時間における教室内コミュニケーションを促進するため、生徒の筆跡をリアルタイムに取得し、サーバ側に送信するインタラクティブ授業支援システムSnail systemを設計・構築し、高等学校において実証実験を行った。 (1)生徒用システム(SnailClientCE)の構築 インタラクティブ授業支援システムとしての効果を高めるためには、生徒の負担を軽減しつつ、生徒側の学習活動情報をなるべく多く取得し、かつリアルタイムに通信することが望ましい。そのため、デジタルペン(InkLink)を利用した筆記行為の取得、ならびに無線LAN通信によるリアルタイム送信機能を実現し、PocketPC上で動作する筆跡収集・送信システムを構築した。生徒は、送信した筆跡をPocketPCの画面から確認することが可能である。また、何らかの原因で筆跡が送信できなかった場合に備え、PocketPC本体にバックアップ用の筆跡を保存する機能を実装した。デジタルペンからの筆跡情報取得機構実現にあたってはSeiko Instruments Inc.が提供する開発用SDKを用い、システムはMicrosoft eMbedded Visual C++4.0によって実装を行った。 (2)教師用システム(SnailServer)の構築 SnailClientCEから送られてくる筆跡を受信、閲覧、保存するためのシステムSnailServerを実装した。生徒から随時送られてくる筆跡を効果的に閲覧するため、筆跡を任意の倍率で閲覧できるズーミング機能を実装した。提示用の大画面に対する操作としては今後ペン操作が主流になると考えられるため、FlowMenuを利用しペン操作を考慮したシステムを設計した。また、教師は生徒の筆記を閲覧するだけでなく、赤ペンによる書き込みが行える。書き込まれた赤ペン情報は提示用画面に表示されるだけでなく、個々の生徒用システムに送信されるため、生徒はPocketPCの画面から教師の書き込みを確認できる。その他教師用システムから生徒用システムに対して、メッセージ送信、効果音再生、ログ保存、筆跡画面の初期化、システムの切断、再接続、終了等の遠隔操作が行える。
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[Publications] 三浦 元喜: "P2P技術を適用した画面転送・遠隔操作システムの開発"情報処理学会論文誌. Vol.45 No.1. 289-299 (2004)
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[Publications] Motoki Miura: "A Framework for Transferring Desktop Images and Remote Operations in Multiple Computer Environments"Proceedings of 10th International Conference on Human Computer Interaction. Vol.2. 198-202 (2003)
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[Publications] 亀山 裕亮: "GIGA:空間解析器生成系におけるグラフィカルな文法編集システム"情報処理学会論文誌. Vol.44 No.11. 2565-2574 (2003)
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[Publications] 飯塚 和久: "インクリメンタルな解析による空間解析器の高速化"情報処理学会論文誌プログラミング. Vol.44 No.SIG13. 100-109 (2003)
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[Publications] 志築 文太郎: "文法を用いた手書きストローク認識のための枠組み"インタラクション2004論文集,情報処理学会. (掲載予定). (2004)
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[Publications] 田中 二郎: "図形と文法:知のツールとしてのメタGUI"第一回知識創造支援シンポジウム予稿集,日本創造学会. 7-11 (2004)