2004 Fiscal Year Annual Research Report
“科学を創る"学習コミュニティにおける学習促進方策に関する研究
Project/Area Number |
15020255
|
Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
川本 佳代 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (10264938)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 紀子 国立情報学研究所, 情報基礎研究系, 助教授 (40264931)
内田 智之 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (70264934)
|
Keywords | e-Learning / 学習コミュニティ / 論理的思考力 / プレゼンテーション能力 / コミュニケーション能力 / データマイニング |
Research Abstract |
インターネット上の学習コミュニティ「e-教室」は2002年に開校し,研究者らが中心になり運営している。我々は「e-教室」の教育実践に参加し,実践された協調学習・協働作業を分析した。それを通じ,"科学を創る"学習コミュニティにおける学習促進方策を提案し,「e-教室」で採用された。具体的には,学習を促進する上で,以下の方策が有効であると考えられ,これらを実現した。 (1)啓発活動 ・啓発活動のために「e-教室」の学習成果を明確にした。「e-教室」開校時と比べ1年後には,より長い投稿文が書けるようになった一方,簡潔に表せるようになった。また,「主張の根拠」「図・画像」を含めることが多くなった。これらは,論理的思考力,プレゼンテーション能力,科学的思考力の向上を意味すると考えられる。 ・これらの成果を「e-教室」内で共有するとともに書籍や講演等で公表している。 (2)学習者支援方策 ・学習者自身による学習制御を支援するために,自らのアクセスや投稿の記録などを参照できる機能他をシステムに付加した。 ・システム利用における学習者の負荷の軽減を目的に,必要な投稿記事を容易に表示できる記事のアーカイブ機能と検索機能等をシステムに付加した。 (3)学習支援者支援方策 ・蓄積された投稿と議論の活性化との関連性を分析した結果,以下のような特性が明確になった。これらは問題作成やモデレーションを行う上での示唆となる。 -議論を活性化する問題は,(1)資料を紹介している,(2)箇条書きである,(3)文字数が多くない(200文字程度以内)という特徴を持つ。 -議論を活性化するモデレーションは,(1)例を示しながら紹介する,(2)主張の根拠を示しながら357文字以内(スクロールなしで表示できる長さ)であるという特徴を持つ。
|
Research Products
(7 results)