2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15020269
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
猿田 祐嗣 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (70178820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 征夫 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 部長 (50000071)
鳩貝 太郎 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (10280512)
松原 靜郎 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (50132692)
田代 直幸 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・研究開発部, 教育課程調査官 (30353387)
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Keywords | 理科教育 / 内容 / 配列 / IEA / 国際理科教育調査 / カリキュラム分析 / 中学生 / つまずき |
Research Abstract |
(1)「わが国の理科の教育課程の特徴を明確にする研究」 平成14年度は,主要10か国の全国的あるいは州や地域レベルのカリキュラムにおける「科学の内容」,についての配当学年,配列の順序等のデータを収集した。平成15・16年度はこれらのデータに加え,各国の教科書の記載内容を科学的な内容面・目標面等で分類したデータ(IEA-TIMSS調査の一環)を分析し,整理・集計することを計画中である。この教科書の内容分析から,実際に学校で指導されている,あるいは指導される可能性が高い,より具体的な内容に関するデータが得られ,このデータを合わせることによって,各国の状況がより詳細に概観でき,我が国の教育課程の特徴もより明確にできると予想される。 一方で,TIMSSにおけるカリキュラム調査と同じ手法を用いて,主要各国の最新のカリキュラムにおける理科の内容の配当学年や配列の順序等に関する調査を,TIMSS2003調査の各国調査責任者に対して,1995年のTIMSS調査と同様の質問紙票を用いて,再調査し,最新のデータを入手する予定である。 (2)「理科における児童・生徒の理解度やつまずきの実態等を把握する研究」 平成14年度末に無作為に抽出した全国の中学校500校の理科主任またはこれに代わる方に対して実施した「児童・生徒の理解度及びつまずき調査」アンケートの第一次集計を行った。前回(平成12年度末に同規模で実施,回収率4割)よりも回収率が高く,約250校のデータ(回収率5割)を集計した結果,前回に比べて今回は,生徒の理解が比較的困難な内容(30%以上の教師が回答)としてあがった項目数が8項目から3項目に減った。今回も30%を超える教師から生徒の理解が困難であると回答があったのは,「力と圧力」「電流」「天体の動きと地球の自転・公転」の3項目であり,前回も30%を超える教師から回答があった内容である。なお,前回の調査で比較的理解が困難であるとされた「熱と温度」「電気分解とイオン」「仕事とエネルギー」は中学校から高等学校へ移行している。
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